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独行法反対首都圏ネットワーク

☆高知、愛媛、香川大の農学部長 統合視野に「私案」 
.[he-forum 3270] 高知新聞01/24
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『高知新聞』2002年01月24日付

高知、愛媛、香川大の農学部長 統合視野に「私案」

 高知大、愛媛大、香川大の農学部長三人が、四国の国立大の統合を想定し、
農学分野の統合の在り方を検討していることが二十三日までに分かった。既に
大学院の統合について私案を作成し、文部科学省にも報告。あくまで学部長間
の私的協議だが、こうした動きが今後、四国の国立大の統合をけん引する可能
性もあり注目される。

 検討を進めているのは農学部を持つ高知大の堀池道郎、愛媛大の白石雅也、
香川大の一井真比古、各農学部長。三学部は従来から教育研究の交流が盛んで、
大学院の博士課程も連合方式で「愛媛大大学院連合農学研究科」を設置してい
る。

 国立大の独立行政法人化が二〇〇四年にも予想されることから、三学部長は
三大学が農学分野の競争力を高めるには、統合して一つになる方法もあるとし
て、昨年四月から協議を続けてきた。

 その結果、学部の統合はカリキュラム編成などに時間を要するため、まず大
学院から実行するのが現実的と判断。統合新大学院の概要について協議を進め、
昨年十一月に私案をまとめた。

 それによると、新大学院は現在、三大学がそれぞれ持つ修士課程の農学研究
科と、博士課程の愛媛大大学院連合農学研究科を一本化。前・後期制の博士課
程の新農学研究科を創設し、現在の施設を生かして「高知校」「松山校」「高
松校」の三校を設ける。三校は得意分野に応じて異なる専攻を設置する。

 堀池学部長は「農学部だけで四国農科大学をつくるのではなく、他学部と一
緒に四国総合大学の道を考えていくべきだ。農学の大学院の統合は現在も連合
大学院があるので、比較的スムーズに進められるのでは。四国外でも同じよう
な動きが出ている」と話している。

 また同大の山本晋平学長は「統合はまず県内で実施され、四国での統合は現
実になるとしても、ずっと先の話。今回の動きが直接影響するとは思えない」
と話している。

 四国の国立大は現在、高知大と高知医大、香川大と香川医大の統合協議が進
んでいる。しかし独立法人化や文科省が発表した「トップ30」への重点配分が
実施されれば大学間競争も激化。基盤強化のため、県域を超えた統合が進むと
の見方も広がっている。教員養成学部については文科省の懇談会が既に、再編
統合の必要性を指摘している。