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独行法反対首都圏ネットワーク

☆群馬大と埼玉大が統合検討、学部数充実で生き残り図る 
[he-forum 3228] 読売新聞01/19.
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『読売新聞』2002年1月19日付

群馬大と埼玉大が統合検討、学部数充実で生き残り図る

 国立の群馬大学(赤岩英夫学長)と埼玉大学(兵藤●=つとむ=学長)が統
合に向けた協議に入ることが、19日明らかになった。今月末に両大学の学長
らで構成する学長懇談会を設置する。異なった都道府県にある国立の総合大学
が統合に向け動き出すのは全国で初めて。(●は金へんにりっとう)

 両大学は17日にそれぞれ評議会を開催し、統合協議に入ることがいずれも
了承された。双方の大学が学長と副学長2人、事務局長の計4人をメンバーと
する学長懇談会を設け、月2、3回のペースで話し合いを進める。懇談会で一
定の方向性が出れば、実務的な協議に入るが、両大学とも「統合の時期につい
ては未定」としている。

 群馬大は教育、社会情報、医学、工学の4学部、埼玉大は教育、経済、工学、
理学、教養の5学部を持つ。両大学は重なり合う学部が少ないため統合しても
教員削減などの「痛み」は少ないと見られ、より大きな総合大学となることで、
教育研究のレベルアップや競争力強化を図り、少子化時代の“生き残り”を模
索したい考えだ。

 協議の中では、両大学にある教員養成課程をどのように縮小させるか、双方
のキャンパスをどのように利用するのかなどが課題になるとみられる。

 群馬大の本部や医学部付属病院は前橋市で、工学部が桐生市にある。学生数
は学部約5900人、大学院約1100人。埼玉大はさいたま市のキャンパス
に学部約7400人、大学院約1100人が学ぶ。

 埼玉大の兵藤学長は「2つの大学がいっしょになれば、スケールメリットを
生かして研究分野の開拓や国際競争力をもった大学作りができる」と話す。群
馬大の赤岩学長も「隣接県の大学が統合する意義は大きい」と話している。

 文部科学省は昨年、国立大を大胆に再編統合し競争原理を導入する構造改革
プランを打ち出し、検討を求めていた。従来の「1県1国立大」の原則にもこ
だわらないことも明言していた。

 国立大の統合は、同一県内の総合大と医科大の組み合わせなどによる計画が
進んでいるが、県域を越えた統合計画が本格化した例はこれまでなかった。