☆獣医学部・学科半分に 岐阜大は学部設立方針
.[he-forum 3159] 読売新聞中部版12/30.-
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『読売新聞』中部版 2001年12月30日付
獣医学部・学科半分に 岐阜大は学部設立方針
獣医学部・学科を持つ北大、東大、岐阜大など全国の国立十大学は二十九日
までに、同学部・学科を半分程度に再編・統合する方針で合意した。これを受
け、中部地方の国立大で唯一、獣医学科を持つ岐阜大は、他校の獣医学科を統
合し、獣医学部を設立する方針を固め、文部科学省にその意思を伝えた。統合
相手の大学を選んで調整に入る。
この再編の方針は、同省が進める国立大の再編・統合計画を受け、十月に開
かれた全国国立大農学系学部長会議で決めた。現在、獣医学部がある国立大は
北大だけで、他の九大学は農学部などに学科として設置されている。
獣医学科は定員、教官ともに二十五―三十人程度と小規模で、獣医師の国家
試験に必要な十八科目を教えるために、非常勤講師を短期間採用するなどして、
しのいでいるのが現状だ。
同会議では、狂牛病などの問題に対応し、国際的に通用する獣医師を育成す
るためには、二―三校ずつ統合して倍以上の規模にし、獣医学部に格上げする
必要があるとの考えで一致した。
獣医学科は、このほか、帯広畜産、岩手、東京農工、鳥取、山口、宮崎、鹿
児島の各大学にある。しかし、岐阜大の獣医学科が他大学に統合されれば、中
部、関西地方に国立大の獣医学部がなくなることになり、岐阜大では「空白地
帯をつくることは避けなければならない」(黒木登志夫学長)としている。
文科省は二〇〇二年度中に、国立大の再編・統合計画をまとめる予定で、来
年一月末までに何らかの方向性を示すよう各大学に求めている。