☆「改革の痛み」学生を直撃 授業料、大幅値上げ
[he-forum 3115] 共同通信12/20
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共同通信ニュース 2001年12月20日付
「改革の痛み」学生を直撃 授業料、大幅値上げ
国立大の授業料は大幅に値上がりし、日本育英会の無利子奨学金も募集人数
が減る。内示された財務省原案は、小泉純一郎首相が度々口にする改革の「痛
み」を学生に押しつける形になった。
国立大の授業料は二○○三年度の新入生から現在より三万六千円(7・2%)
アップの五十三万二千八百円となる。私立大との差を縮めるため、授業料と入
学金を隔年で値上げするのが゛慣例″となっており、今回は「授業料の番」
(財務省)。
一九九七年度は4・8%、九九年度は2・0%、○一年度は3・8%と、値
上げ幅は比較的低めに抑えられてきたが、今回はデフレ時代にふさわしくない
大幅値上げとなっている。
財務省は老朽化した施設改善に費用がかかることを理由に挙げ、「私立大の
多くは施設整備費を徴収している」と説明。「ただ教育の機会均等は考慮しな
ければならないので、日本育英会の奨学金は充実させた」と胸を張る。
しかし、大幅に増えたのは利子付きの奨学金で、無利子分は一般会計削減の
あおりを受け、募集人数が一万六千人減の四十万六千人となった。
「在学中の利子は免除されるし、現在は低金利で無利子とあまり差がない」
と財務省はいうが、将来、金利が上昇しない保証はない。
しかも、日本育英会は特殊法人改革で廃止され、事業はより収益性が求めら
れる独立行政法人に引き継がれるため、先行きは不透明。これで果たして「充
実」といえるのか、疑問の声が出そうだ。