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☆東海の国立大 再編・統合の議論難航 読売懇話会アンケート 学内合意、名工大だけ
.[he-forum 3111] 読売新聞中部版12/20
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『読売新聞』中部版  2001年12月20日付

東海の国立大 再編・統合の議論難航
 
 ◆読売懇話会アンケート 学内合意、名工大だけ

 文部科学省が打ち出している国立大の再編・統合の方針を巡り、東海地方の
国立大では、学内での議論が難航している。愛知教育大、豊橋技術科学大は十
九日、学内で教授会を開いたが、ともに方向性が決まるまでには至っていない。
文科省は再編・統合計画を二〇〇二年度中にとりまとめる予定で、来年一月末
までに、各大学に何らかの方向性を示すよう求めており、タイムリミットは迫っ
ている。

 読売・大学中部地区懇話会が東海地方の国立六大学に行ったアンケートでは、
大学の再編・統合について「学内で合意している」と回答したのは、名古屋工
業大だけだった。名工大では、全国の工科大学と連合する工科大学連合構想を
提唱している。

 愛知教育大は十九日、教授会を開き、執行部らでつくる「大学改革推進委員
会」が、〈1〉近隣の教育学部を統合したうえで、教員免許の取得を前提とし
ない学芸課程を他大学に譲り、教員養成に特化する〈2〉県内の工業系の大学
と統合したうえで、学芸課程を利用して新しい学部をつくり、総合大学に移行
する――の二案を報告したが、継続して検討することになった。

 豊橋技術科学大でも同日、教官会が開かれ、若手の教授六人による統合問題
のワーキンググループが県外も含め統合相手を三つに絞った案を説明した。同
大の後藤圭司学長は「四月に就任する次期学長を中心に検討するべき問題だ」
としており、文科省には検討経過を報告するにとどめるつもりだ。

 岐阜大は評議会で、教育学部を学内に残すことでは合意している。しかし、
黒木登志夫学長は「教育学部、獣医学科は統合しないと存続できない。統合先
を自ら探すのは困難で、仲人が必要」としている。三重大でも、改革会議で検
討を続けており、まだ大学全体での議論にはなっていない。

 名古屋大では、今回の再編・統合が教員養成大・学部と単科大が中心のため、
他大学からの統合話がない現段階では、再編・統合の議論を始めていない。

 文科省によると、九十九ある国立大のうち、八組十六大学が統合に合意、六
組十二大学一短大が具体的な協議に入っている。