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☆北大獣医学部と統合方針 帯畜大獣医学科 
.[he-forum 3032] 十勝毎日新聞12/08-up12/9 .-

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『十勝毎日新聞』2001年12月8日付

北大獣医学部と統合方針 帯畜大獣医学科

UCシステム
教育・研究の役割分担

 帯広畜産大学獣医学科は7日までに、北大獣医学部と統合する方針を固め、
具体的な構想をまとめた。米国の「UCシステム」を導入し、札幌と帯広のキャ
ンパスで教育・研究の役割を分担する。文部科学省が大学構造改革の方針(遠
山プラン)を示して国立大の再編も促す中、帯畜大は対等な立場での統合を目
指す。(岩城由彦)

構想まとめる
「対等な立場」目指す

 帯畜大獣医学科は1984年に北大獣医学部へ統合する計画が浮上したが、
地元の反対などで凍結。98年には獣医学関係の教官でつくる国公立大学獣医学
協議会が岩手大、東京農工大、岐阜大、帯畜大の獣医学科を獣医学科のない東
北大に集める案を固めたが、帯畜大の佐々木康之学長が「自助努力」を打ち出
して白紙となった経緯がある。

 その後、同協議会では小規模な学科を学部に統合して教育体制を整え、世界
で通用する獣医師を育てるため、帯畜大獣医学科を北大獣医学部に加える考え
方で一致。2003年度をめどとした国立大の独立行政法人化が迫る中、獣医
学科内では「対等に統合できるのは今しかない」との認識が高まっている。

 構想では北大と帯畜大が双方の個性や環境を生かし、帯広キャンパスは帯畜
大の機能をより拡大・充実させる。帯畜大からは2日、獣医学科のほか、畜産
管理学科、畜産環境科学科を含めた教官4人が北大獣医学部、農学部の教官2
人のもとを訪ねて構想の内容を説明、理解を得た。

 6日に第1次投票が行われた帯畜大学長選では大学の特色を失わない生き残
り策が焦点となっているが、遠山プランを前に統合を完全否定する候補者はい
ない。

 学内では統合そのものに反発する声も根強いが、獣医学科のある教官は「畜
大が単独で生き残るには看板学科である獣医学科の教官数の充実が必要だが、
現実的に許されるはずがない。畜大の立場を尊重しながら、日本の獣医学教育
の発展を考える時だ」と話している。

〈UCシステム〉

 UCはユニバーシティ・オブ・カリフォルニアの略で、カリフォルニア州の
基幹大学。日本でも有名なLA(ロサンゼルス)校は同システムに所属する9
校(キャンパス)の1つ。州立農業学校だったデービス校も同様で農業、生物
関連学科など特色ある研究分野を持ち、国際的に通用する水準を誇っている。