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☆教員養成系再編で危機感強める富山大 
. [he-forum 2945] 北日本新聞11/23up11/23.-

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『北日本新聞』2001年11月23日付

 教員養成系再編で危機感強める富山大 

 文部科学省の懇談会が二十二日まとめた最終報告は、各都道府県に教員養成
系大学・学部を設けてきた原則を覆し、現在の半数以下に再編統合するという
厳しい内容になった。報告は、富山大と富山医薬大、高岡短大の再編統合問題
の中で焦点の一つになっている、富山大教育学部の将来構想にも影響を与え、
富山大幹部は危機感を強めている。塚野州一同学部長は二十六日に文科省を訪
れ、学部の将来構想について同省側と話し合う。

 富山大の教育学部は、再編統合後の新大学構想案の中で、現状のままでの存
続は難しいとされ、揺れ動いている。

 富山大の「国立大学再編・統合検討委員会」のワーキンググループは十月、
教員免許の取得を目的にしない「ゼロ免課程」を新大学で廃止し、教員養成課
程だけを学科として残すプランを提示。だが、教育学部が縮小する形になるた
め学部内に抵抗感が強く、プランは事実上棚上げに。同大は委員会内にあらた
めて作業部会を設けて学部編成案を練り、教育学部も生き残りをかけて独自プ
ランの検討を始めた。

 一方、県内各界の有識者が提言する「国立大学の改革等に関する懇談会」は、
中間提言案の中で「教員養成機能の充実強化」を求めた。学内では「教員養成
課程は、何らかの形で存続するのではないか」という楽観的な見方もあったが、
今回の最終報告は同課程の存続という前提を覆した。

 滝沢弘学長は「非常に厳しい選択を迫られているが、何らかの形で教員養成
機関を残したいと思っている」と強調。

 塚野学部長は二十六日の文科省訪問で、最終報告も踏まえながら同省の意向
を探り、学部の在り方を議論する際の参考にするとみられる。「今は学部の将
来について審議中で、何とも言えない。情報を収集し、いろいろな選択肢を考
えながら教育学部にとって正しい方向を示していくだけ」と話している。