☆国立大学の受託研究費、10年で10倍500億円超に――昨年度、産学連携広がる
.[he-forum 2880] 日本経済新聞11/09-up11/14-
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『日本経済新聞』2001年11月9日付
国立大学の受託研究費、10年で10倍500億円超に――昨年度、産学連携広がる
国立大学が民間企業から受託した研究費が2000年度、初めて500億円を突破
したことが文部科学省の調査で分かった。10年前に比べ約10倍の高水準。企業
各社が将来の事業のタネを求めて産学連携を強化している姿勢が浮き彫りになっ
た。
国立高等専門学校や大学共同利用機関も含めた国立大の受託研究費は、前年
度比12.0%増の508億7200万円。件数ベースでは同8.0%増の6378件だった。1
件あたりの研究費は平均799万円で5年前より333万円増加した。
受託額トップは東京大学で、104億5900万円。これに京都大学(58億2100万
円)、大阪大学(42億8700万円)が続いた。1件あたりの受託研究費が最も多
かったのは東京工業大学の1230万円で、東大の1228万円をわずかに上回った。
上位10機関の総額は350億6800万円と全体の69%を占めた。
大学に対する産業界の期待は高まっているが、契約内容が米国などに比べあ
いまいなため、不満を持つ企業も多い。政府の総合科学技術会議は、研究の達
成目標や実現時期などを契約に盛り込むよう大学側に促す産学連携策を近くま
とめる。