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京大、新型の産学融合組織 三菱化など ナノテク、デバイスで連携 
. [he-forum 2861] 京都新聞11/12-up11/13.-

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『京都新聞』2001年11月12日付

京大、新型の産学融合組織

 三菱化など ナノテク、デバイスで連携

 京都大国際融合創造センター(IIC、京都市左京区)と三菱化学(東京都
千代田区)、ローム(京都市右京区)は十二日、新タイプの産学融合組織とし
て「先進材料・デバイス開発産学融合センター(仮称)」をIIC内に設置す
ることで基本合意に達したと、発表した。業種の異なる複数の企業と京大の研
究者が連携し、ナノテクノロジーや次世代デバイスなどで共同研究を進め、新
産業の創出を目指す。

 東京都内で記者会見した松重和美センター長らによると、基本合意では先進
材料・デバイス開発産学融合センターを来年四月に開設する。京大と参加企業
からそれぞれ、研究者を同センターの共同研究部門に派遣。大学の研究施設や
実験設備・装置を用い、情報交換を密にしながら共同研究を進める、としてい
る。

 研究開発テーマは、ナノテクノロジー、有機EL(エレクトロ・ルミネッセ
ンス)素子やプラスチックディスプレーなどの有機系先進材料、次世代デバイ
スなど。異分野の研究者五−十人程度のチームによるプロジェクトを、五から
十程度展開していく。年間予算は四−六億円の見込み。期間は来年四月から五
年程度とし、継続についてはあたらめて協議する。

 参加企業は業種の異なる四、五社程度で、三菱化学が幹事役となる。これま
でにロームとパイオニアが参加を決めたほか、日立製作所が参加の意向を示し
ている。さらに、有力な技術を持つ中小ベンチャー企業へも門戸を開放する。

 松重センター長は「不況が続き、新たな技術の開発を目指す企業の研究環境
が厳しい今こそ、国立大の知的資源を生かす時だ。新産業の創出に結びつけ、
産学連携で全国のモデルケースとなるように展開したい」と期待している。