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☆国立大再編案−弘大学長に聞く 
.[he-forum 2857] 東奥日報11/11-up11/11 .-

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『東奥日報』2001年11月11日付

 国立大再編案−弘大学長に聞く

 文部科学省が六月、国立大の再編・統合を柱とした「国立大学の構造改革の
方針」(通称・遠山プラン)を発表し、全国の国立大に衝撃を与えた。弘前大
は、吉田豊学長の意向で九月下旬、再編・統合に関する検討専門委員会を設置。
北東北三大学の再編・統合も視野に入れて対応を協議し始めた。弘大幹部は遠
山プランをどうとらえ、大学の将来像をどう考えているのか。吉田学長に聞い
た。

 −遠山プランに賛成か、反対か。

 「難しい質問だ。プランの目的は『活力あり、国際競争力ある大学づくり』。
実際、大学がそうなるのであれば賛成だ。ただ現状では、具体的中身が見えな
い。今の段階で簡単に賛成、反対とは言えない。ただ、日本の大学が今のまま
でいいとは考えていない」

 −遠山プランを初めて聞いたときの印象は。

 「唐突すぎると思った。国立大の独立行政法人化問題を協議している最中に
出てきた新しい問題で、正直驚いた」

 −再編・統合に関する検討専門委員会は、岩手大、秋田大以外との統合も視
野に入れているのか。

 「北東北三大学を中心に考えているが、それに限ったことではない。検討専
門委ではたくさんの人の意見を集約して整理していきたい」

 −全国で国立大の統合・再編が進んだ場合、地域に与える影響をどう考えて
いるか。

 「大学は地域に対して大きな役割を果たしてきた。必ず大きな影響を与える。
良い影響が出ることを期待しているが、悪い影響を与えるのであればプランに
は反対だ」

 −文科省は、研究テーマごとのトップ三十大学の育成を計画しているが、弘
大はその中に入る可能性はあるか。

 「各研究テーマが出されていないので分からないが、大学院博士課程を持つ
医学部、農学生命科学部の研究がトップ三十に入る可能性は十分ある」

 −今後、弘大が生き残るためには。

 「大学の基盤を強化するのが大切。基盤が弱い大学が集まっても駄目だ。県
民には地域に期待されて創立された弘大が今後どう変わっていくかを注目し、
建設的な意見を寄せてほしい」

※写真は「活力あり国際競争力がある大学をつくる−という遠山プランの趣旨
には賛成」と話す吉田学長