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☆徳大医・歯学部病院を03年度に統合 両部門一体の診療も 
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『徳島新聞』2001年11月27日付

徳大医・歯学部病院を03年度に統合 両部門一体の診療も

 徳島大学(斎藤史郎学長)は二十六日、評議会を開き、医学部と歯学部が検討している両付属病院の統合を正式に承認した。二十七日には、同大医学部付属病院の香川征病院長が、二〇〇三年度中の統合を目指した具体的な統合案を文部科学省に提出する。
 医、歯両学部は<1>患者を中心とする質の高い医療サービスの提供<2>学生に対する教育の向上−などを狙いとして、統合の方針を固め、今年七月に両付属病院長や両学部長らでつくる「徳島大学新構想病院設立推進委員会」を設置。統合後の病院施設や運営方針、職員配置などの協議を進めている。

 徳島大によると、統合案では、現行の診療施設などで重複している部門や分野を再編成し、検査、手術、放射線、材料、医療情報、薬剤、看護、事務の各部などに統合する。中央診療施設内には、新たに両病院の機能を生かしたリハビリテーションセンターや健康センターを置く構想があるという。

 また、診療部門では従来の医科、歯科部門とは別に、両部門を合わせた「ハイブリッド型診療」を計画。美容外科や顎(がく)関節症などの診療を行う。

 香川病院長は「今後は文科省などと病院組織や人員問題について協議を進めていくことになる。統合を機に各診療科の壁をなくしたり、特定機能病院としての機能充実を図ったりして、患者にとって便利な、よりよい病院を目指したい」と話している。

 ◎教育研究活性化へ教官に任期制 徳大医学部、四国で初めて

 徳島大学医学部(黒田泰弘学部長)は、助手以上の教官に任期制を導入することを決め、二十六日、同大評議会で正式に認められた。積極的に人事交流することで、教育研究の活性化を図るのが狙い。教授を含めて学部全体で任期制を導入するのは全国的にも珍しく、四国の大学では初めて。

 同学部によると、対象となるのは二〇〇二年四月から任用(採用、昇任、降任、転任を含む)する同学部と付属病院、付属動物実験施設の教官。任期は助手五年、講師七年、助教授七年、教授十年となる。

 再任可能で、学部内に教員再任審査委員会を設置。任用期間中の研究論文数や学会発表数など研究業績のほか▽講義や研究指導の時間数などの教育業績▽臨床活動▽社会活動▽外部評価−などの再任審査基準を設けた。

 昨年十二月から、任期制導入を検討してきた医学部教員任期制等小委員会委員長の岸恭一教授は「教官に明確な努力目標ができることで、教育研究の刺激になる。ただ、点数化できない業績や長期的な研究に取り組む教官もいるので、公平で慎重な評価が必要だ」と話している。

 任期制は一九九七年六月に「大学の教員等の任期に関する法律」が制定され、大学の独自判断で導入できるようになった。全国の国公立大が導入を進めており、徳大も分子酵素学研究センターの助手に取り入れている。