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『朝日新聞』静岡版 2001年10月26日朝刊

静岡大と浜松医大統合 年内正式協議へ 「一気に進む可能性」

 静岡大学と浜松医科大学は、統合について年内に正式な協議を始める。文部
科学省が6月に国立大学数の削減方針を打ち出し、全国各地で再編・統合の動
きが加速している。単科医科大で統合協議入りしていないのは、12大学のうち
浜松医大と旭川医大だけ。静岡大の佐藤博明学長は「遅れているように見える
かもしれないが、協議が始まれば一気に進む可能性がある」としている。

 静岡大は今年4月、学内の「将来構想委員会」(委員長・佐藤学長)に他大
学との連携を検討する作業グループを設置。浜松医大との統合を主要テーマと
して、検討を進めてきた。浜松医大も学内で、静岡大や豊橋技術科学大学(愛
知県)などとの統合の可能性を探ってきた。

 統合先として同県内の静岡大学を挙げる浜松医大寺尾俊彦学長に対し、静岡
大の佐藤学長はこれまで「寺尾学長の発言は非公式に知っているが、まだ協議
入りしない」と慎重だった。しかし、早ければ04年度の独立行政法人化を前提
に、国立大学の統合が大きな流れとなる中で、両大学も年内に正式な協議の場
を立ち上げることで合意した。

 静岡大は2年ほど前から、国立大の独立行政法人化の動きなどを踏まえ、浜
松医大などに教育面での連携を働きかけ、10月には県内初の国公立大の単位互
換による連携講義が始まった。こうした経験や実績から、佐藤学長は「互いの
お家の事情や組織の文化を理解し合っているので、統合協議は一気に進むので
はないか」と話す。

 静岡大は静岡市に人文、教育、理、農の4学部があり、浜松市に情報、工の
2学部を持つ。浜松医大と統合した場合、生命科学や医学の分野で既存学部の
教育や学際研究の充実が期待できるという。浜松医大側も光技術などの医学の
応用にメリットが考えられる。

 国立大の統合の動きは、文科省が6月に発表した「大学の構造改革の方針」
(遠山プラン)を受け、公立大も含めて各地で活発化している。方針は、大胆
な再編・統合による大学数の削減、民間経営手法の導入、国公私立トップ30大
学への研究費の重点配分などを打ち出した。
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☆静岡大と浜松医大統合 年内正式協議へ 「一気に進む可能性」
  2001.10.27 [he-forum 2764] 朝日新聞静岡版10/26
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