『長崎新聞』2001年10月25日付
地域貢献、国際化を 県立大あり方懇が初会合
知事の諮問機関「県立大学あり方検討懇話会」の第一回会議が二十四日、長
崎市内であり、県立大と県立長崎シーボルト大の役割や将来像などについて審
議が始まった。来年九月までに最終提言を策定、知事に答申する。 同懇話会は、中央教育審議会委員を務める中嶋嶺雄前東京外国語大学長を座
長に、県内外の有識者計十二委員、宮崎副知事と両県立大学長の特別委員三人
で組織する。
会議で金子知事は「少子化などで大学は淘汰(とうた)の時代を迎え、国立 大学も法人化を検討。県としても二つの県立大学の存在意義と役割を検証し、 期待される大学像を県民に明らかにしたい」と、懇話会の設置理由を述べた。
両学長は大学の現状や将来構想などを説明。県立大の石村善治学長は「複数
学部を併設した総合大学へ発展させたい」と語り、シーボルト大の谷川栄彦学
長は「地域貢献で全国の大学のトップ三十を目指したい」と強調した。 各委員からは「本県の活性化につながる研究や人材を育成する拠点として両
大学に対する県民の期待は大きい」「海外の大学との交流や留学生の受け入れ
を積極的に進めるべき」など、大学の地域貢献や国際化を求める意見が相次い
だ。
この日は、懇話会内に中嶋座長と教育関係の七委員で構成する専門委員会を
新たに設置し、両大学の現状分析や問題点の整理などをすることを決めた。第
二回会議は来年一月に東京で開く。
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