『北日本新聞』2001年10月20日付
独自のプラン提示へ 富山大教育学部
富山大、富山医薬大、高岡短大の再編統合問題で、解体して縮小するなど厳
しい見通しが示されている富山大教育学部の「学部将来計画委員会」が、生き
残りをかけて独自の新プランづくりを始めたことが、十九日分かった。既に始まった大学レベルでの将来構想の検討の中で、学部レベルの案がどの程度取り入れられるかは不透明だが、同委員会は二十四日に開く臨時教授会までにプラ
ンをまとめる見通しだ。
同委員会は八月にいったん構想をまとめ、教員養成課程は現状維持し、教員
養成を目的としないゼロ免課程を拡充する方針を固めていた。
だが大学レベルで再編統合の動きが本格化した先月以来、富山大の「国立大学再編・統合検討委員会」(委員長・小沢浩学長)のワーキンググループが、教員養成課程だけを縮小して学科として残し、人文系学部の中に組み込むプラ
ンを提示。国立の教員養成系大学・学部の再編について検討している文部科学
省の懇談会も十五日、教員養成系の大学・学部を全都道府県に少なくとも一つ
配置するとしていたこれまでの方針を転換した。
少子化が進み、教員採用の減少傾向が続いている現状もあり、富山大でも教
育学部の再編は避けられない情勢。学部将来計画委員会は十七日からメンバー
を一新し、大学や同省の流れに沿いながら、縮小の流れを少しでも食い止める
道を探る方針に転換した。
ただ、大学レベルでの議論が本格化している中で、学部レベルのプランがど
こまで取り入れられるかは不透明。学部内には「限られた時間で、流れを大き
く変えるプランをひねり出すのは困難」とみる教官もいる。
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