『毎日新聞』埼玉版2001年10月6日付
[記者日記]埼玉大の改革 /埼玉
あるニュース週刊誌が8月、埼玉大学に関する批判記事を掲載した。数日後、
取材で同大を訪れた私に、教授の一人は「記事は一方的な内容だ」と批判した。
同時に「大学側にも反論できない面がある」と反省も口にした。 「学内で研究しているだけで、研究成果を社会に還元する努力を怠った」と
いうのがその理由だ。埼玉大は長く「地域と積極的にかかわりを持たなかった」
という。
そうした反省からか、最近は地元企業や研究所との共同研究、市民らを対象
とした公開講座などに積極的に取り組んでいる。
文部科学省は、国立大の統合再編も含めた改革を進めようとしている。そう
した中で、埼玉大が現在のままで残る保証はない。
地域の支持が得られるかが、改革を乗り切る大きな鍵になる。OBの一人と
して、埼玉大の頑張りに期待したい。
【加藤潔】
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