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☆教員養成は縮小し存続 富山大学部編成案 
2001..10.2  [he-forum 2643] 北日本新聞10/02

『北日本新聞』2001年10月2日付

◆ 教員養成は縮小し存続 富山大学部編成案 

 富山大、富山医薬大、高岡短大の再編統合問題で、富山大の「国立大学再編・統合検討委員会」(委員長・小沢浩学長)のワーキンググループは一日までに、教育学部について教員養成を目的としない“ゼロ免課程”を廃止して学科に縮小するほか、高岡短大を独立した一つの学部とするなど新たな学部編成案をまとめた。近く上部組織の同委員会に諮り、富山大としての将来構想を決める。
 学部編成案によると、教育学部は、金沢、福井両大の教育学部と再編統合することも視野に入れていたが困難と判断。ゼロ免課程を廃止し、同課程の教官は各学部などに振り分けるとした。教員養成課程は人文系学部の中の学科として、小学校、中学教員養成課程とも残すものの、一学年の学生数は百人の現から縮小した形になる可能性が高い。
 ワーキンググループは塚野州一教育学部長をトップとし、各学部から一人ずつ選ばれた委員五人の計六人で構成。先月中旬に富山大の人文、経済学部と高岡短大の各学科を「文化社会科学部」、理、工学部を「総合理工学部」に再編成し、富山医薬大は医、薬学部ともそのまま残す学部編成案をいったんまとめた。ところが上部組織の同委員会で反対意見が強く、再協議を求められていた。
 当初は一つにする方針だった文系学部を人文系と社会科学系の二つに分けるパターンと、高岡短大をそれぞれの学部に取り込まず学部として独立させ文系学部を三つにするパターンの二案とした。一つの学部にまとめられることに抵抗が強かった人文、経済学部の声を反映する形になった。

         ◇
 富山大、富山医薬大、高岡短大の再編統合問題で、富山医薬大は一日、「全学教授懇談会」を開き、新大学の自然科学系分野について高久晃学長が初めて学部、大学院の再編試案を示した。学部は医、薬学部、和漢薬研究所とも現状を維持するとし、大学院については同大の医、薬学部と富山大の理、工学部を取り込んだ形と医、薬学部のみの二パターンとした。
 富山大、高岡短大が既に再編統合方針を了承しているのに対し、富山医薬大は意見集約に至っていない。同問題についてもっと情報提供してほしいという
声が学内にあり、執行部としての考えを示すため開いた。
 同大は今後、各教授から代案が提出されれば受け付け、二十七日に発足した新大学構想委員会で大学としての最終的な構想をまとめていく。高久学長は
「各教授に積極的に意見を上げてもらいたい。今月中には大学として意見集約したい」と話している。


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