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☆金沢、福井大と統合も視野 富大教育学部 
2001.9.20  [he-forum 2566] 北日本新聞09/20

『北日本新聞』2001年9月20日付

金沢、福井大と統合も視野 富大教育学部 

 富山大教育学部が、金沢、福井両大の教育学部の教員養成課程を再編統合することも視野に入れ、将来構想を模索しているいることが十九日、分かった。富山大、富山医薬大、高岡短大の再編統合問題に、金沢大、福井大も絡んでくる可能性が出てきたほか、付属学校については統廃合を含め今後の在り方を検討している。
 各界の有識者でつくる文部科学省の「国立の教員養成系大学・学部の在り方に関する懇談会」が昨年八月から、学部や大学院、付属学校などの果たすべき役割や今後の在り方について検討しているのに伴い、富山大教育学部は学部内の「将来計画委員会」を中心に今後の教員養成課程などの在り方を話し合ってきた。
 同懇談会は、教員就職率の減少で教員養成課程が縮小されおり、再編統合することで教員養成学部の組織の強化・充実を図ることなどを基本的な考え方としている。再編統合の形態には、複数の大学・学部を統合する「学部統合型」、小学校教員養成機能は各大学に残しながら、中学校については文系、理系などに分け複数の大学で分担する「中学校教科分担型」など三パターンがある。
 富山大教育学部は「学部統合型」で、金沢、福井両大の教員養成課程を再編統合して強化を図り、富山医薬大、高岡短大との間でつくる新大学で学部として生き残る道を探っている。ただ、このパターンだと、教員養成学部がなくなる石川、福井両県から反発が出るなど、実現には紆余(うよ)曲折が予想される。
 付属学校は全国的に、学部の教育研究に協力するという本来の目的とかけ離れ、事実上の「エリート校」になっている現状があり、文部科学省も児童、生徒の選抜方法の見直しや、学校によっては廃止することも検討している。富山大教育学部の同委員会からも「うちの付属学校も学部の教育研究との連携はうまくいっておらず、統廃合は避けられない」との声が出ており、現状のままでの存続は不透明な状況だ。


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