佐賀大学の豊島です.
独法化阻止全国ネットからお知らせします.
来る10月5日12時30分より,衆議院第一議員会館第一会議室において,独法化問題に関する討論集会を開きます.会場の関係でウィークデーの昼間ですが,どなたでも参加できますので関心をお持ちの方は是非おいで下さい.国会議員多数にも参加を要請します.発言,資料提供,国会議員への働きかけなど,皆さんのご協力を期待します.
まもなくpdf形式のチラシを「全国ネット」のミラーサイトに置きますのでご利用下さい.
できるだけ早く「全国ネット」のページにも置きます.
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チラシ,バージョン1.0 2001年9月8日
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政治家・市民・学生・大学教職員による討論集会
国立大の『独立』行政法人化は真に大学の独立性を高めるか
日時 2001年10月5日 12時30分〜15時30分
場所 衆議院第一議員会館 第一会議室 (地下鉄「国会議事堂前」すぐ)
主催 国立大学独法化阻止全国ネットワーク (代表 山住 正己)
事務局 佐賀大学理工学部 豊島耕一
0952-28-8845,toyo@cc.saga-u.ac.jp
共催 東京大学職員組合 (共催・協力を関係全国組織,在京組織に依頼中)
プログラム(仮) 前半 約90分 意見表明
休憩10分
後半 約80分 討論
趣旨
国立大学の独立行政法人化(独法化)や,「トップ30大学構想」などがメディア上ですでに当然のこと,決まったことのように扱われていますが,独法化についてはまだ法律案さえできておらず,後者についても文部科学省のアドバルーンの段階
に過ぎません.どちらも大学における学問の自由を左右しかねない重大な問題を含んでいるにもかかわらず,大学関係者はすでにこれに「どう対応するか」だけに汲々としはじめています.
しかしはたして「独立」行政法人化はその名前のとおり大学の独立性を高めるものでしょうか.そして「トップ30大学構想」は大学の教育と研究を本当にレベルアップするものなのでしょうか.独法化のもとでは,大学が従来自主的に決めてきた運営の基本方針が「中期目標」として文部科学省に指示されることになります.また「トップ30大学構想」とは,ルールを役所が決め,そして役所が審判員となる「政府主催の大学レース」に国公私立すべての大学が巻き込まれていくことになりかねません.
いずれも大学の自主性を殺ぎ,官僚支配をより一層強めていく恐れがあります.にも拘わらず,十分な議論がなされているとはとても言えない状態です.国民の多くは,国立大学の独法化とは一体何なのか,まだほとんど知らないのではないでしょうか.
私たちは,先の参議院選挙に際して,この政策について賛否を問うアンケートを全政党と候補者に実施しましたが,最大与党の自民党を含め,ほとんどの政党はまだ態度を決めていないか,または反対の立場を表明され,賛成を表明されたのは3つの党にとどまりました.このことは,まさにこの問題がこれから国民的な議論によってその是非を論じる段階にあることを示しており,「すでに決まったこと,動かし難いこと」という態度そのものが国会無視,国民無視であると言わなければなりません.
大学のありようがわが国の将来を大きく左右するということについては,どなたも異論はないと思います.今回のような大きな制度の改変を,十分な吟味もなく,スケジュールに追われ,あるいは文部科学省主導のやりかたを容認するとすれば,そして何よりも一般の国民がこの問題を十分理解することなく事が運ばれるとすれば,将来に大変な禍根を残すことになるでしょう.党派や立場をこえての率直な意見交換こそが今最も必要とされているのではないでしょうか.政治家・市民・学生・大学教職員のすべての皆様に集会への参加を訴えます.
主催者の私たち「国立大学独法化阻止全国ネットワーク」には多くの大学関係者が参加しており,教育・研究の現場からの率直な意見をお知らせすることで,討論に大いに貢献したいと思っています.
豊島耕一
TOYOSHIMA Kouichi
phone/fax: +81 952-28-8845
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