統合方針を固めた高知大(高知市曙町二丁目、山本晋平学長)と高知医大(南国市岡豊町、池田久男学長)は六日、統合に向けて正式協議を始める合意書を締結した。記者会見で両学長は「すべてが今始まった」と一致協力して大学づくりに臨むことを強調した。
両大学は政府の国立大学の独立行政法人化、大幅削減方針などを受け、統合を前提にした正式協議に入ることを四日までにそれぞれ決定。協議が順調に進めば平成十五年十月に統合し、十六年四月には統合新大学で新入生を迎える。
高知市本町五丁目の高知会館で行われた調印式には、両学長のほか、両大学の副学長らが出席した。関係者の見守る中、両学長が「対等の立場で統合について協議を開始する」とした合意書に署名し、がっちりと握手を交わした。
調印後、両大学による共同記者会見が開かれ、山本学長は「両大学のいいものを合わせることが大事で、それがなければ統合の意味がない」、池田学長は「近年は学問の幅も広がっており、統合により生命系分野などの研究に幅が出る。本学には共通教育や課外活動など学生教育にも大きな利点がある」と説明。
協議に臨む姿勢については、「どちらの大学が上ということではなく、対等の立場で進める」(山本学長)、「協議のメンバーは各大学の利益代表ではなく、新しい大学の準備委員のつもりで議論に加わってほしいと学内でも説明した」(池田学長)と話した。
今後の協議の組織やメンバー、開催時期は未定で、両大学は早急に協議の体制を整える。
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