入試ミスが発覚した山形、富山、金沢の3大学に対し、文部科学省は、今年度の学長裁量経費のうち「プロジェクト経費」を大幅に減額する方針を固めた。入試ミスとともにミス隠しも判明した富山大は全額カット、山形大と金沢大は半額とする。
学長裁量経費は、大学の個性化や活性化を図ろうと、旧文部省が1989年に創設した。今年度は全国で総額約210億円。
文部科学省大学課によると、昨年度、3大学が受けた学長裁量経費は、山形大が2億7000万円、富山大が2億1000万円、金沢大が3億3000万円で、今年度は「横ばいか微増」(同課)が見込まれていた。大学独自の研究などに使われるプロジェクト経費は、うち約3割を占めており、山形大は約4000万円、富山大は約7000万円、金沢大は約5000万円のカットとなる見通し。
経費減額の理由について、同課は「大学の管理運営態勢や学生への影響などを勘案した」と説明、特に富山大については、「ミスを隠ぺいしたという点を重く見た」としている。
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