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再編統合へ学内で検討始まる 富山医薬大 
2001.。9.5 [he-forum 2484] 北日本新聞09/05

『北日本新聞』2001年9月5日付

再編統合へ学内で検討始まる 富山医薬大 

 富山大(小沢浩学長)と富山医薬大(高久晃学長)、高岡短大(蝋山昌一学長)の県内三国立大・短大の学長が再編統合に向け検討することで合意したことを受け、富山医薬大は四日、「学内教授懇談会」を開き、三大学のトップを切って学内での検討に入った。富山大は五日、高岡短大は六日に学内に諮る。三大学は平成十五年度の再編統合に向け、年内に結論を出すとしている。各大幹部は地域に密着した大学として新たな展望を切り開く方針で一致し、各大学の特性を考慮する一方で思い切った学部再編の可能性も示唆している。
 富山医薬大は、教授全員を対象にした懇談会を開いた。高久学長が再編統合問題のこれまでの経過と、三大学・短大の学長間合意を説明した。各教授からは「(専門分野に隔たりのある)高岡短大となぜ再編なのか」などの質問が出たという。高久学長が具体的な方向性を初めて示したのを受け、今後、各教授会で意見をとりまとめ、評議会で結論を出す。
 富山大は五日に全五学部で教授会を開く。各学部の合意が得られた段階で、評議会で大学としての意思統一を図る。一部教員には、再編統合の情報が伝わらないことについて不満の声もあるが、早ければ今週中にも学内合意が得られ
る見通し。
 小沢学長は「(入試合否判定ミスという)あれだけの問題を起こした富山大が再生するための千載一遇のチャンスととらえなければならない。この機会を逃したらほかに何があるだろうか」と述べ、再編統合の実現に向け強い意欲を示した。
 高岡短大は六日、教職員集会を開き、再編統合の検討を始めることについて学内合意を得る。
 各大学の幹部らは再編統合の検討を進める上で、基本的な姿勢について「まったく新しい大学をつくる気持ちでいる」「単純な足し算では意味がない。強い分野を融合し、地域に貢献していかなければならない」などとしている。
 富山大は高岡工業専門学校など、富山医薬大は富山薬学専門学校などからの歴史と伝統があり、高岡短大は銅器や漆器など地元の伝統産業とかかわった工芸やデザイン分野が特色。再編統合に当たっては富山県に根ざした各大学の特
性を考慮し、地域と密着した新しい大学の形を探るとともに、既存の学部、学科を大胆に見直すことも考えられている。


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