育英会:奨学金補助1割カット 無利子枠減らす 文科省
2001. 8.25 [he-forum 2435] 毎日新聞08/25
『毎日新聞』2001年8月25日付
育英会:奨学金補助1割カット 無利子枠減らす 文科省
文部科学省は24日、02年度予算概算要求で同省所管の特殊法人、日本育英会への貸付金や補助金を119億円(前年度比9・5%)削減する方針を固めた。育英奨学事業費の減少は初。小泉純一郎首相の特殊法人への国庫支出1兆円削減指示を受けたもの。無利子奨学金の貸与人員は01年度で42万2000人だが、補助金削減によって約1万6000人減る。
経済財政諮問会議の基本方針(骨太の方針)が「人材大国」を掲げ奨学金の充実を打ち出しているため、有利子奨学金は01年度より6万1000人増やして39万2000人とし、総貸与人員数は差し引きで4万5000人増とな
るが、奨学生にとっては無利子枠が狭まり負担が増える。
有利子奨学金の事業費は財政投融資資金と財投機関債の発行で賄われ、01年度比460億円増。国庫支出を減らしながら財投資金への依存度を強めることで、小泉改革の方針が互いに矛盾する結果になっている。
同じ特殊法人の日本私立学校振興・共済事業団への出資金、補助金も01年度予算より1割程度削減する方針だが、02年度から国の直接補助制度を創設、私大経常費補助の総額は257億円増(01年度比8%増)を要求する。私大補助はこれまですべて事業団経由の間接補助だったが、二重の手厚い体制になる。
【特殊法人取材班】
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