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フィンランドの産学官連携(財務総合政策研究所報告書).
2001.8.16 [he-forum 2389] フィンランドの産学官連携(財務総合政策研究所報告書).
he-forum ML 会員各位
財務省財務総合政策研究所が6月に出した「経済の発展・衰退・再生に関する研究会」報告書*0
に、イギリス、フィンランド、オランダ、ポーランド、スペイン、スイス、アルゼンチン、ニュージーランド、香港、台湾の10カ国・地域の経済財政改革の例が紹介・分析されています。この中で、フィンランドの例が産学官連携によって大成功を納めたとして高く評価されており、日本の最近の科学技術政策にも強く影響を与えているようです:
第2章 フィンランド[81kb]寺岡 寛(中京大学経営学部長)
この改革についてフィンランドの大学の方の見解をご存知の方はおられないでしょうか(特に、産業に結びつかない分野はどうなったのか)。
なお、ニュージーランドについては、神戸大学経済経営研究所の宮尾龍蔵氏が報告していますが、全体としてはポジティブな評価となっています*1。
また、全体のまとめ*2 では、「我が国が今後経済改革に向かうにあたり、社会・経済面の初期条件をみると、高い教育水準、高度な製造技術、国際収支の大幅な黒字、厖大な金融資産など、研究対象国に比べて恵まれていることは4章*3でも指摘された。このため、改革に当たっては過度な悲観主義に陥ることなく、経済再生に向けた改革を恐れず推し進めていくことが重要である。」と結んでいますが、「良い初期条件」にあり種々の努力をしながら改善されないことはそれだけ病根が深いことも意味するか、あるいは、フィンランドのような人口520万の国の病を癒すのに比べ人口1億2000万人の国の病を癒すのは、外科手術では済まないことを意味するのではないでしょうか。ニューヨークタイムズでも指摘されたように、根拠のない希望的観測に基づく手術は無謀の謗りを免れないのではないでしょうか。
辻下 徹
ることも有りえるでしょう。