独行法反対首都圏ネットワーク

大学病院の8割以上で処方薬確認「不十分」
2001.7.31 [he-forum 2329] 大学病院の8割以上で処方薬確認「不十分」 (読売新聞)

大学病院の8割以上で処方薬確認「不十分」

読売新聞ニュース速報

 大学病院の8割以上で「薬の処方のチェック対策が不十分」と感じているほか、国立大病院の半数以上で輸血業務を行う検査技師の当直体制を取っていないことが、読売新聞社の調査でわかった。
 調査の対象は全国79大学の付属病院。今年6月、7割の56病院(国立30、公立6、私立20)から回答があった。
 この10年間で医師が薬をコンピューター画面で検索・処方するシステムの導入が進んだが、国立病院長会議が先月に承認したガイドラインでは、検索に際し、薬剤名の頭の3文字以上を入力するよう求めている。2文字以下では該当する薬の種類が多過ぎてミスを誘いかねないため。しかし、これを実施しているのは24%にとどまった。
 処方のチェック体制については、81%が「不十分」「早急な改善が必要」としている。薬剤部で外来患者の処方内容をチェックしているのは全体の38%だけ。有効回答中70%が「人的余裕がなく、やむを得ない」と回答している。
 また、同ガイドラインでは、輸血業務の当直体制の実施も求めているが、17の国立が未実施。技師のいない夜間に、年間最大で800回もの輸血適合検査を医師が行っていた病院もあった。病院からは「定員増や予算増、人員の再配置が必要」との声も出ている。
 医療事故に詳しい石井トク・岩手県立大教授の話「チーム医療の充実に取り組む体制ができておらず、他の医療事故から学ぶ意識が乏しい実情が示された。人や予算不足を嘆く前に、可能な対策を病院全体で議論すべきだ」
[2001-07-31-03:02]

目次に戻る

東職ホームページに戻る