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信大人文学部評価、山口大に依頼 国立大で
2001.7.6 [he-forum 2250] 信濃毎日新聞07/06.

『信濃毎日新聞』2001年7月6日付


信大人文学部評価、山口大に依頼 国立大で初

 信大人文学部(松本市)は五日までに、研究業績に関して本年度行う外部評価を山口大学人文学部(山口市)に依頼した。外部評価は企業や他大学から個人を委員に招いて行うのが一般的だが、研究評価には専門知識が必要として、規模や講座の構成が似ている山口大を選んだ。


 文部科学省の大学評価・学位授与機構(東京)は「国立大が国立大を外部評価するケースは聞いたことがない」としている。独立行政法人化や第三者評価による競争原理の導入が検討されている中、生き残りをかける地方大学同士が個性を確認し、刺激し合う試みとなりそうだ。
 信大側は、学部全体と各講座や各分野ごとに設定した理念と教育研究目標、各教官の過去五年間の研究業績一覧と代表作二つを山口大側に提出。山口大側は、理念や目標と一致した取り組みをしているかどうかについて(1)研究体制及び研究支援体制(2)諸施策及び諸機能の達成状況(3)研究内容(4)社会的貢献(5)研究の質の向上及び改善のためのシステム―の五項目を評価、本年度中に報告する。
 評価方式は、文科省の同機構が昨年度から始めた方式にならった。同省は大学・学部間の統廃合や、同機構などの評価を利用した予算の重点配分などを検討しており、大島征二・信大人文学部長は「いずれ研究評価をされる時のための準備。質をより高めるための材料としたい」としている。
 田中晋・山口大人文学部長は「他大学を評価することは、自らを知ることにもつながる。お互いの特徴を再認識して存在意義を高めていきたい」と意義を強調している。

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