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第一回産学官連携推進委員会2001.5.15議事録抜粋.
2001.7.2 [he-forum 2228] 第一回産学官連携推進委員会2001.5.15議事録抜粋

ソース:

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu8/gijiroku/010501.htm
行番号付全文:
http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/01/515-mext-sangakurenkei.html


  1 科学技術・学術審議会技術・研究基盤部会委員

  2 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu8/meibo/010502.htm
  3
  4 川合 知二   大阪大学産業科学研究所教授
  5 白川   功   大阪大学大学院工学研究科教授
  6 吉田 和男   京都大学経済学部教授
  7 市川 惇信   東京工業大学名誉教授
  8 安井   至   東京大学生産技術研究所教授
  9 伊藤 弘昌   東北大学未来科学技術共同研究センター副センター長
 10 田中 道七   立命館大学びわこ・くさつキャンパス副学長
 11 末松 安晴   国立情報学研究所長
 12 岸   輝雄   独立行政法人物質・材料研究機構理事長
 13 川崎 雅弘  科学技術振興事業団理事長
 14 田村 真理子 日本ベンチャー学会事務局長
 15 平井 昭光   レックスウェル法律特許事務所弁護士・弁理士
 16 丹野 光明   日本政策投資銀行新規事業部長
 17 清水   勇   財団法人理工学振興会常務理事
 18 堀場 雅夫   株式会社堀場製作所取締役会長
 19 生駒 俊明   日本テキサス・インスツルメンツ株式会社代表取締役社長
 20 小野田 武   三菱化学株式会社顧問
 21 古川 保典   株式会社オキサイド代表取締役社長
 22 北村 行孝   読売新聞社論説委員
 23
 24
 25 科学技術・学術審議会技術・研究基盤部会産学官連携推進委員会
 26               (第1回) 2001/05/15議事録
 27  http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu8/gijiroku/010501.htm
 28
 29  1.日   時  平成13年5月15日(火)17:00〜19:00
 31  3.出席者   委員:末松、市川、伊藤、小野田、川合、川崎、北村、
 32        清水、白川、田中、田村、丹野、平井、古川、安井、吉田
 33    事務局:中西研究環境・産業連携課長、磯谷技術移転推進室長、
 34         柴田技術移転推進室長補佐   他


 38       末松主査の指名により、安井委員が副主査となった。


 47 ○・・・委員 △・・・事務局

 48
 49 ○資料5の論点、課題とは別の点で確認しておきたい。一つは、ここでいう
 50 「産」には外国企業も入るのか。日本の大学の先生方が、日本の企業と組むの
 51 か、外国の企業と組むのか、さらにはグローバルな企業と組むのか、といった
 52 問題が当然起こり得る。


 63 △  第一点目の外国の企業については、科学技術基本計画等にある国内産業の

 64 育成と競争力強化という主軸はぶれないが、外国の企業を排除する考えではな
 65 い。


 90 ○・・・・・

 96   次に、ここに挙げられている幾つかの課題は、大学が国立あるいは公立であ
 97 ること、又は大学教員が教育公務員特例法の適用を受けていることからくるひ
 98 ずみであり、もし国立大学が独立行政法人に移行したとしても、国研のように、
 99 公務員の身分を継続する形をとる限りにおいては永遠に続く問題になる。大学
100 の優秀な個人の先生が、そういうスキャンダルに巻き込まれ、個人の犠牲で解
101 決せざるを得ない問題が発生することはあり得る。
102   産学連携の一つの在り方として、日本国内に400近くある私立大学はあら
103 ゆる財源をプライベートに求めながらやっており、これらの大学を制度面から
104 基本として考えるのが長期的観点としては重要ではないか。・・・・


169 ○事務局の説明の中で、ちょっと認識にずれがあると思った点が一つ。官側の
170 ほうで、制度を通達すれば、直ちに現場ではできているというふうに認識する
171 と大変である。現場の方がどうなのかということを確認しながら次へ行ってほ
172 しい。やはり何らかの障害があり、特に前例をぶち破ることは大変である点を
173 認識してほしい。・・・・


223 ○・・・・・

233   私は、2年間米国にいたが、向こうにはいろいろな方がおり、技術移転に反
234 対で、学者は研究すべきだと言っている人も多い。米国にもいろいろな議論が
235 あるが、大事なことは、米国人にはオプションがあり、選択できる自由が比較
236 的広いということである。
237   例えば私は、今、博士課程で、遺伝子の進化とかおもしろいと思って勉強し
238 ているが、絶対、商業化の見込みはない。それでも、私はこれを研究したいと
239 思うし、そう思う方はたくさんいると思う。そういう方はもちろんいるし、実
240 用化に近い方ももちろんいるし、みんなが自由に自分の方向性を伸ばしていけ
241 るという大学あるいはそれをサポートする事務局をどうやって作っていくかが
242 非常に大事である。
243   話は元へ戻るが、TLOも非常に大変であるので、できたら議論していただ
244 きたい。
245
246
247 ○大学で3年間センター長をやって、たどりついた最終的な結論は、連携をす
248 るということは何かというと、合体ではなく、それぞれの主体が全く違う価値
249 観があるから連携することに意味があるのだということである。要するにそれ
250 ぞれの価値観にどうしても縛られて、乗り越えられない障害があるけれども、
251 それを全く違った価値観を持った人間が連携することによって、乗り越えられ
252 るということぐらいしか、整合性を見出すことができなかった。
253   大学は未来を見通すべきということは事実であるが、特に大学が気をつけな
254 ければならないのは、大学人全員が産学連携だと言ってわあーっと行ってしま
255 う大学は要らない。本当に必要なのは、その中で多様な価値観を持った者がバ
256 ランスよく適当な格好で存在しており、その多様性ゆえに何か社会全体のある
257 種の固定軸を構成し、未来が見やすくなるシステムを大学は目指すべきことで
258 はないかと思う。・・・


271 ○先ほどから大企業、それから、中小企業という話が出ているが、バイドール
272 法一つにしてもメインはスモールビジネスというのがはっきりうたっているが、
273 日本の場合の産学連携というのは、ほとんどそこのところは強調されてないと
274 思う。今、大企業が大学といろいろな技術で連携するのは当然必要で重要なこ
275 とであるが、新しい産業を興すとか、そういうことを考えるときに成功するか
276 しないかは、大企業の産業界とこれからどうするかという議論ではなく、中小
277 企業の産業界をどうするかという議論がきちんとできるかにあると思う。日本
278 の場合にはハイテクの中小企業が非常に少ない現状であり、これからそれを作
279 りながら、ハイテクの中小企業を助けて産業を興していくという方向が、大学
280 あるいは国研の技術移転の重要な点であると思う。
281
282
283 ○あえて最後にまとめることができるとすれば、一つは、大学というものの性
284 格が多様なものであり、大学というのは、いつも将来が見えるような雰囲気づ
285 くりがなされているところでなければいけない。あるいはいつも新しい知的財
286 産の生産が行われているところであり、その中の一部が産学連携をやって大学
287 の成果を移すことができるということである。 次に、産学連携をやることは、
288 大学の人たちが、世の中は一体どうなっているかを知る一つの道でもあり、大
289 学にとっても産業界にとっても意義があるということ。
290   それからもう一つは、産学連携をやる場合のシステムはあまりはっきりして
291 いないので、今の段階でやれることをきちっとすべきではないかということ。
292   産学連携の本当の意味は、実は事業を起こすということではないかと言われ
293 ていた。そういう意味で中小企業あるいはベンチャー企業を起こすということ
294 が大変話題の中心になっていたのではないかと思う。さらに、これは当たり前
295 のことであるが、そのためには人が大事なんだということも言われていた。
296   できればこれをまとめてもらい、大学の存在意義ということから始めて、現
297 状のどの辺に焦点を絞るかということで次回に意見をいただくということがよ
298 ろしいかと思う。よろしければ、次回にそういう形でまとめてもらい、それを
299 たたき台にして進みたい。
300
301             
302  5.今後の日程
303
304 次回は5月末に開催する予定とし、各委員との日程調整の上、事務局から改め
305 て連絡することとされた。
306          
307             

308 (文責:研究振興局研究環境・産業連携課技術移転推進室)

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