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  『一県一大学』見直しも  文科省が大幅削減示す
2001.6.15 he-forum 2143] 東京新聞06/15


『東京新聞』2001年6月15日付


  『一県一大学』見直しも  文科省が大幅削減示す


  全都道府県に一つ以上国立大学がある現状について、文部科学省は十四日、東京都内で開いた国立大学長会議で「一県一(国立)大学が未来永劫(えいごう)の原則であり続ける保証はない」として、将来、国立大学がない県が出てもやむを得ないとする考えを明らかにした。遠山敦子文科相は、同省の主導で国立大学の大幅削減を進める方針を示した。


  席上、工藤智規高等教育局長は「まったく白地で日本列島に国立大学をつくったら、今のままの配置になるだろうか」と国立大学を大幅削減する必要性を強調。「一県一大学という金科玉条にこだわるとおかしくなる。必ずしも安泰でないという脅しをさせていただく」と述べ、厳しい姿勢で"合併"を迫った。


  遠山文科相は「各大学の運営基盤を強化するためには、大学間の再編・統合を進めることが不可欠」と説明し、同省主導で削減計画を作る意向を明言した。


  会議では同省の強硬姿勢に、地方大学を中心に反発の声が続出。二神光次宮崎大学長は「高圧的でびっくりした。大幅削減だけでなくて、つぶすのも避けられないという感じだ」と話した。林勇二郎金沢大学長は「日本で地方を発展させてきたのは国立大学。そうした構造を変えるのが、本当に活性化につながるのか」と、疑問を示した。


  一方、中嶋嶺雄東京外国語大学長は「個人的には極めて革命的な転換だと評価したい」と、前向きに評価していた。

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