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文科省が国立大に「努力ないなら見捨てます」
2001.6.14 [he-forum 2131] Yomiuri On-Line 06/14


Yomiuri On-Line 2001年6月14日


文科省が国立大に「努力ないなら見捨てます」


 国立大学学長会議で遠山文部科学相は14日、これまで大学同士の協議にゆだねていた国立大の統合再編について、同省が主導、決定するとの方針転換を明らかにした。文科省側からは、「大学側に努力がないなら見捨てていかざるを得ない」「県に一つしかない国立大も必ずしも安泰でない。脅しをさせていただく」と述べるなど、強い調子で改革への協力を訴えた。


 同省の方針は11日に経済財政諮問会議に示されたもので、〈1〉国立大の大胆な再編統合〈2〉民間経営手法の導入〈3〉国公私30大学に資金を重点配分――が柱。教員養成系大学の縮小や地方移管、国立大付属学校などの「民営化」などを例示している。〈1〉と〈3〉については、国立大側では検討したことがない。


 遠山文科相に続き説明にたった工藤智規高等教育局長は「黙っていれば大学にお金が入ってくるわけではない。若干血を見るような努力をしないと共倒れになる」などと述べ、大学削減を前向きにとらえるよう意識改革を迫った。


 これに対し、鹿児島大の田中弘允学長が「県域を超える再編も例示されているが、『1県1国立大』の最低線も崩すのか」と質問。工藤局長は、「県に一つしかないから安心と思ってもらっては困る」と答え、県によってはキャンパスは残しながら近隣の大学と合併させる道もあるとの考えを示した。

 同省の方針については、都市部の大学には「革命的」との評価もあるが、地方大学からは「地域に貢献している大学の切り捨てにつながる」という反発も出ている。

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