文部科学省の「大学の構造改革の方針」について
2001.6.15 [he-forum 2126] 政府主催の大学レース
文部科学省の「大学の構造改革の方針」について
佐賀大学の豊島です.
もはや「キャッチフレーズ」を並べることが最大の仕事になったかに見える文部科学省ですが,その面目躍如と言うべきか「構造改革プラン」なるパンフレットを出し,その中で「民営化」を含む大学間競争路線を打ち出しました(下記ウェブサイト参照).これに対して「もはや独法化などを議論している場合ではない」などと,一種の「ショック症状」を示す人も見られますがが,しかし独法化が撤回されたわけではないということを忘れてはいけません.むしろこの文書は独法化の本質を解説・明示したものと言うべきでしょう.この文部科学省の新政策への批判・対抗はもちろん重要ですが,同時に独法化問題の思考停止のイデオロギー装置にさせないよう留意すべきなのです.
また,この新政策は「国公私立を問わず」政府主催の大学レースへの参加をすべてに強制しているので,「国公私立を問わず」大学人が連帯する基盤が生まれたことも意味します.
http://www5.cao.go.jp/shimon/2001/0611/item4.pdf
「国立大学独法化阻止全国ネットワーク」の国大協総会に関する見解は間もなく出します.
TOYOSHIMA Kouichi
Dept. Phys., Univ. of Saga
豊島耕一,佐賀大学理工学部物理科学科
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