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国立大を大幅減、再編や統合を促進・・・文科省方針
2001.6.10 [he-forum 2078] 読売新聞06/10
『読売新聞』2001年6月10日付
国立大を大幅減、再編や統合を促進・・・文科省方針
文部科学省がまとめた「大学の構造改革の方針」の全容が九日、明らかになった。国立大学の再編・統合を通じて大幅な削減を目指すとともに、管理運営に民間の経営手法を取り入れることを明記したのが特徴だ。第三者による公・私立を含む大学評価システムを設け、評価の高い大学に重点的に予算配分や助成を行う構想も掲げている。大学運営に競争原理を導入することで、教育水準のレベルアップを目指すのが狙いだ。
同方針は、小泉首相が国会答弁で国立大民営化を検討する考えを示したことを受け、同省が策定したもので、十一日の経済財政諮問会議で遠山文部科学相が正式表明する。戦後一貫して国立大学の拡充整備を進めてきた同省が、再編・統合による大学数の削減を目指す考えを鮮明にするのは初めてだ。
国立大学について、同省は現在、二〇〇四年度以降に独立行政法人化する方向で検討を進めている。同方針では、全国に九十九ある国立大学をそのまま独立行政法人とするのでなく、教員養成や獣医学などの分野は規模縮小や統廃合による再編を進めるほか、各都道府県に最低一つはある総合大学同士の統合や地方移管なども検討するとした。
民間の経営手法導入については、各大学の運営組織の役員に外部の専門家を登用し、経営責任を明確にして機動的かつ戦略的な大学運営を目指す。