飛び入学導入にハードル 学生集めに利用させず 文部科学省
2001.5.31 [he-forum 1992] 飛び入学導入にハードル 学生集めに利用させず 文部科学省(共同、NHK)
飛び入学導入にハードル 学生集めに利用させず 文部科学省
共同通信ニュース速報
高校二年(十七歳)から大学に進学できる「飛び入学」を、短大や専門学校にも拡大する制度改正に対し、学生集めに使われるとの懸念が出ていることから、文部科学省は三十日、受け入れ側が指導体制を整えることなどを、導入の条件とする方針を固めた。
条件は省令で定める方向。内容としては受け入れ側の大学・短大などに対し@制度導入後に自己点検し、結果を公表するA飛び入学の学生が高校を二年で終えていることに配慮し、適切な指導体制を整備するB飛び入学の選抜に当たり、高校推薦などを前提とする―などを義務付けることを検討している。
国会に提出された学校教育法改正案は、数学と物理の二分野に限っている飛び入学の対象を全分野に広げ、大学だけでなく短大や専門学校でも受け入れを認めるとしている。
しかし@少子化で学生集めに苦労している大学、短大が増えており、高校生の“青田買い”に使われかねないA無制限に拡大すると二年間の高校教育が主流になり、三年間を前提としたカリキュラムが成り立たなくなる―などとして教職員団体などが反発。改正案をめぐり、国会で与野党が対立する形になっている。
短大や専門学校への拡大について同省は「デザインなど高い才能を伸ばせる分野は短大や専門学校にもあり、四年制大学と違いはない」と説明している。
(了)
[2001-05-30-17:37]
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文科副大臣 大学「飛び入学」は適切運用を
NHKニュース速報
教育改革関連法案の実質的な審議が衆議院の文部科学委員会で始まり、岸田文部科学副大臣は、大学側が特に優れていると認めた生徒は高校二年からでも大学に入学できる「飛び入学」について、大学側の安易な学生集めに利用されないよう適切な運用を図る考えを示しました。
教育改革関連法案は、小中学校と高校の教育に奉仕活動を導入することや、指導力が不足している教員を教職以外の職種に配置転換できるようにすることなどが柱になっていて、きょうから衆議院の文部科学委員会で実質的な審議が始まりました。
このなかで岸田文部科学副大臣は、分野を問わず大学が特に優れた資質持っていると認めた生徒は、高校二年からでも大学に「飛び入学」でき
る新たな制度について、「大学側の安易な学生集めに利用されてはならない。高校から推薦状を求めたり、大学が選抜方法などを自ら点検し公表し
たりすることなどを省令で定め、適切な運用を図りたい」と述べました。
また岸田副大臣は、「飛び入学」した生徒は高校を中途退学した扱いとなることについて、「高校卒業程度の人を対象とする国家試験を飛び入学
をした人も受験できるようにしたい」と述べました。
[2001-05-30-19:04]
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