独行法反対首都圏ネットワーク


京大の総長候補 絞り込みも 「直接選挙は偏る」と検討
2001.5.31b [he-forum 1991] 京都新聞05/30


『京都新聞』2001年5月30日付


 京大の総長候補 絞り込みも

 「直接選挙は偏る」と検討


 京都大が今秋の総長選挙を前に、総長候補者を大学評議会で絞り込む制度に変更するよう検討していることが、二十九日分かった。候補者の実績や大学運営についての考え方を評価し、特定の学部に候補者が偏らないようにするためとしている。しかし、京大では戦後一貫して、教官による直接選挙で総長を選んできただけに、混乱を心配する声も出ている。


 京都大の総長選挙は一九四九年に新制大学へ移行して以来、行われている。前回の九七年は、助手以上の全教官による第一次投票で候補者十五人を選び、さらに講師以上による投票を経て長尾真総長を選出した。


 しかし、「候補者の考え方がよく分からない」「教官数の少ない文系学部の意見が反映されにくく、候補者が特定の学部に偏る」などの意見があり、各学部長らで構成する部局長会議などで制度改革を検討してきた。


 現在検討されているのは、教官による一次投票で十五人の候補者が選んだ後、評議員による選挙で数人に絞り込み、あらためて教官による投票を実施する案で、評議会で絞り込むことで、特定の学部に偏らない候補者を選べるという。


 この案に対して、「各学部や研究所から評議員を出す評議会自体に偏りがある」といった異論が学内であるほか、「一次選挙の人気候補が落選した場合はどうするのか」などの疑問も出されている。

目次に戻る

東職ホームページに戻る