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東大工学部、教育専任教授を7月にも公募
2001.5.13 [he-forum 1913] Yomiuri On-Line 05/13


Yomiuri On-Line 2001年5月13日付


東大工学部、教育専任教授を7月にも公募


 東京大学工学部(小宮山宏学部長)は、学生教育の改革に専念する「教育専任教授」を近く公募、採用する方針を決めた。科学技術の進展や学生の変化に応じた新しい「工学教育」を目指し、カリキュラムの改革に取り組んでもらうほか、将来、ネットによる講義主体のコースを開設することも視野に、教育へのIT(情報技術)導入も担当してもらうという。


 教育専任教授は、早ければ七月にも三人程度公募され、秋ごろに着任する。任期は七、八年程度となる見込み。同学部では、「科学技術やITの知識がある優秀な人材」の応募を期待している。


 工学も分野が細分化、専門化し、要求される知識量も増えている。一方、高校で物理や生物を履修していない学生が増えていることなどから、学生の変化に応じたカリキュラムの必要性が指摘されていた。


 また、欧米の有名大がインターネットによる講義を世界に発信している状況を受け、同学部でもネット主体の「バーチャル大学」構想が浮上しており、教育専任教授は、こうした教材の開発も行う。全体の教育水準を向上させる土台づくりに取り組むため、教壇に立たない可能性もあるという。


 日本の大学の教員は、「研究」活動に比べ、学生の「教育」を軽視する傾向が指摘されてきた。文部科学省では、「国立大でこうした専任教授を採用する例は聞いたことがない」としている。

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