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<東大改革>理科三類の廃止も視野に 学内検討委発足へ
2001.4.27 [he-forum 1858] <東大改革>理科三類の廃止も視野に 学内検討委発足へ(毎日新聞)


<東大改革>理科三類の廃止も視野に 学内検討委発足へ

毎日新聞ニュース速報


 東京大学(佐々木毅学長)は、教育システムを大幅に見直すための検討委員会を5月の大型連休後に設けることを決めた。文科一類や理科三類などに分けている教養部での類制度を見直し、特に、大学受験の最難関である医学部進学コースの理科三類について改組や廃止も視野に入れる。前期と後期に分けている入試制度のあり方なども課題とし、今年度内に短、長期の改革案をまとめる。


 このほかの検討課題は、教授らに対する学生による授業評価制度の導入や特待生制度の創設などで、学部長や大学院の学科長らがメンバーとなる。


 東大が改革に取り組むのは、2年後にも実施される国立大の独立法人化によって大学間競争が激しくなれば「学生や教員が集まるような個性的で魅力ある大学作り」が必要となるため、それに先陣を切って対応しようというのが狙いだ。


 類制度は1949年度に始まった1、2年の所属分類で、各類で教養教育を受け2年時に3年からの学部進学先を決める。現在の文、理各3類になったのは62年度から。文科一類は法学、同二類が経済、三類が文学か教育の各学部に進み、理科一類は工、理、薬、農学部、同二類は農、理、薬、医、工学部のどれかで、同三類は医学部医学科に原則として進学する。


 このうち文一、文二、理三は、入学時に学部がほぼ決まるため、類制度が生かされていないとの指摘がある。「偏差値が高いという理由で類を選び、入学してくる弊害がある」ともいわれる。そこにメスを入れて、より大くくりに入学させ、その後に適性を見極めさせたいというのが今回の類制度見直しだ。理科に関しては学部内に「理三をやめ理一、二の二つの類にしたほうがいい」との意見もあるという。


 また「ただの敗者復活戦になっている」といわれる後期日程入試ついても、前期と違うタイプの学生を取らないと意味がないとして見直しを検討する。個性化が急務の他大学にも影響を与えそうだ。 【澤 圭一郎】

 東京大学が今回、教育システムの改革に取り組む背景には、文部科学省が進める国立大の独立法人化がある。法人化で大学間競争が激しくなれば「学生や教員が集まるような個性的で魅力ある大学作り」が必要となる。東大もその例外でなく、先陣を切って対応を進めようというわけだ。


 1、2年段階の教養部は、学生に幅広い視野を持たせ、自分の適性を考える期間として重要とされ、東大の特徴だが、文科1、2類や理科3類など、進学する学部が入学時に事実上決まる類制度が40年続く。従来「偏差値が高いという理由で類を選び、入学してくる弊害がある」との指摘があった。そこにメスを入れ、より大くくりに入学させ、その後に適性を見極めさせたいというのが今回の類制度見直しだ。


 また、「ただの敗者復活戦になっている」といわれる後期日程入試についても、前期と違うタイプの学生を取らないと意味がないと、見直しを検討する。個性化が急務の他大学にも影響を与えそうだ。
 【澤 圭一郎】
[2001-04-26-03:00]



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