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総合科学技術会議の「応援団」として−−産業人会議が発足−−
2001.4.20 [he-forum 1844] 産業人会議発足


科学新聞2001年4月13日号


総合科学技術会議の「応援団」として

−−産業人会議が発足−−


総合科学技術会議に関する産業人会議(会長=秋元勇巳・三菱マテリアル会長)が四月五日発足し、笹川尭・総合科学技術会議担当大臣や坂井副大臣、渡辺政務官をはじめ、七人の有識者議員を招いて、初会合が開かれた。産業界側は、発起人の秋元勇巳・三菱マテリアル会長、常磐文克・花王特別顧問をはじめ、企業の会長クラスが出席した。


産業界側からは、科学技術政策を重要な経済政策の一つとして位置付けること、経済の活性化につながる研究への投資が急務であること、十三年度予算の重点分野別内訳の明示、十四年度予算における科学技術関係予算の総額と重点領域毎の内訳の決定、産学達携における大学側の意識改革の必要性−などの要望が出された。


それに対しで笹川大臣は「最大限の努力をしていきたい」とする一方、「日本企業の外国大学への投資は増大しでおり、日本企業も日本の大学に目を向け投資を増やして欲しい」といった要望も出した。全体としでは産業界側から要望を出し、総合科学技術会議側がそれに答えるというかたちになった。総合科学技術会議では、今後、産業界と総合科学技術会議だけでなく、「学」の側からの参加も得て、産学官の話し合いの場にしていきたいとしている。


今回の会議について、産業界側は「総合科学技術会議の応援団としで発足させた」としている。しかし、科学技術政策への要望だけでなく、博士課程修了者の受け入れや産業界側から大きなプロジェクトを立ち上げるなど、実のある「応援」をしなければ、単なる「要望機関」になってしまうだろう。今後、同会議が「応援団」として何ができるのか、あるいは総合科学技術会議が同会議から「応援」をいかに引き出すのかが焦点になってくる。


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