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ミス重ねる職員は「24%の国立大病院に存在」
2001.4.11 [he-forum 1806] ミス重ねる職員は「24%の国立大病院に存在」(朝日新聞)


ミス重ねる職員は「24%の国立大病院に存在」


朝日新聞ニュース速報


 大学病院に入院する患者の診療は1年目の研修医が担い、また、繰り返しミスを犯す職員が24%の大学病院に存在する――。こんな実態が、国立大学医学部付属病院長会議の作業部会がまとめたアンケートでわかった。医療の安全性が問われるなか、研修医の診療体制の見直しが求められそうだ。
 これは作業部会が医療事故について調べるための調査。今年2月、全国42の国立大医学部付属病院を対象に実施した。
 調査結果によると、医療事故や事故につながりかねないニアミスの報告制度はすべての大学病院にあったが、届けの7割以上は看護職員から寄せられ、医師からの報告は11%だった。
 「看護職以外から事故などが十分報告されていると思うか」との質問には、69%にあたる29大学が「いいえ」と回答している。
 また「繰り返しミスを犯す職員(ハイリスクパーソン)はいるか」との質問に、24%の大学が「はい」と答えた。さらに、ハイリスクパーソンが事故全体のなかでどの程度の重要性を占めるかとの問いに、「かなりある」「まあまあある」と答えた大学は23大学で、「あまりない」と答えた5大学(未回答大学あり)を大きく上回った。
 一方、同じ作業部会が15病院を選んで、医師の階級別に入院患者の診療時間を調べてみた。
 内科では教授が週に平均3時間、助教授が7時間あまりだった。これに対し、医師免許をとったばかりの1年目の研修医は平均78時間で教授の26倍に達していた。小児科の場合は教授が平均20時間あまりで、1年目の研修医は68時間だった。
 教授らは、外来患者を診察しているほか、研究業績が重視される大学病院の中で、専門の研究などに時間をとられているとみられる。経験の浅い研修医が極めて長い時間、診療にあたっていることがわかった。


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