独行法反対首都圏ネットワーク


山形大独法問題講演会での杉野氏の発言
2001.3.23 [he-forum 1750] 山形大独法問題講演会での杉野氏の発言

he-forum 各位            3/23/01


               山形大学理学部 品川敦紀


 先般(3月10日)山形大学で開かれました杉野文部省改革推進室長を招いて独法化問題の講演会が開かれました。参加者の話では、席上、杉野氏は、「国立大学の独法化に当たっては、これまでの国立大学120年の歴史の中で作り上げられてきたよき伝統、慣習はなるべく盛り込む方向で検討している」としながらも、「現行の全学投票による学長選挙は問題である」とはっきり明言したそうです。


 この杉野氏の話と、この間文部省調査検討会議でなされている議論や具体案の検討状況を勘案すると、現在検討が進められている方向での独法化が強行された場合には、法人の長たる学長が学外者(運営諮問会議)の意志で決定され、全学の運営方針も文部大臣と学外者によって決定され、大学教職員は、それに従ってどれだけ成果を上げたかだけを一方的に評価されるいわば単純労働者の身分に貶められるのではないかと危惧する次第です。


 そこには、学生も含め、大学構成員の創意と工夫による大学運営という視点は完全に欠落しており、あるのは、政府・財界主導の下、国策遂行への邁進だけを本務とする大学像であり、「大学の自治」、「学問の自由」など死語となった世界です。暗澹たる気分になります。

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