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定年一律延長はむちゃ 大阪大、活力低下と認めぬ方向
2001.3.5 [he-forum 1699] 定年一律延長はむちゃ 大阪大、活力低下と認めぬ方向(朝日新聞)


定年一律延長はむちゃ 大阪大、活力低下と認めぬ方向


朝日新聞ニュース速報


 大阪大学が教官の定年を無条件に延長しない方向で検討を進めていることが明らかになった。岸本忠三学長は「60歳を超えると個人差が大きくなるのに一律に延長するのはむちゃくちゃ。『不透明な平等』ではなく、競争原理に基づく『透明な不平等』を目指す」とし、ほぼ無条件の延長を決めた東京大学とは一線を画す姿勢を明確に打ち出した。夏までに原案をまとめる予定だ。
 国立大学の教官定年は多くが65歳だが、年金の支給年齢の引き上げを背景に、60歳定年だった東大と東京工業大学が昨年、65歳への延長を決めた。無条件の定年延長は若手の登用や人材の流動性を損なうと懸念され、63歳定年の大阪大や京都大学などの動向が注目されている。
 大阪大は評価専門部会で定年延長の是非や方法などを協議、藤本和貴夫教授によると、「延長は将来的には必要だが、無条件では活力を低下させる」との認識で一致した。外部評価も入れた任期制による延長などの全学的方策を検討中だ。
 東大では延長の条件について全学的な取り決めはなく、学部任せ。一部の学部が任期制を入れ、教授会が再任を決める。
 岸本学長は文化勲章も受けた免疫学の権威。影響力が大きい論文ランキングで日本で1位になっている。
 「日本の実情では、任期制を導入しても教授会が審査すればだいたいそのまま残ることになる。外部からの研究費の獲得額でみるなど評価法を工夫して、研究でも教育でも優秀な人は65歳どころか、さらに長くいられるような方法を検討したい」と話している。


[2001-03-04-09:12]



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