中教審会長に鳥居氏起用へ 慶応義塾塾長 文科相が意向固め
2000.1.19 [he-forum 1580] 中教審会長に鳥居氏起用へ 慶応義塾塾長 文科相が意向固め(共同通信)
中教審会長に鳥居氏起用へ 慶応義塾塾長 文科相が意向固め
共同通信ニュース速報
文部科学相の諮問機関、中央教育審議会(中教審)の新しい会長として鳥居泰彦・慶応義塾塾長(64)の就任が有力となったことが十八日、分かった。町村信孝文部科学相が鳥居氏起用の意向を固めた。
中教審は、首相の私的諮問機関、教育改革国民会議の提言を踏まえて教育基本法の改正について審議することになっており、議論の行方に大きな影響力を持つ会長人事が焦点になっていた。
新しい中教審は、文部科学省の発足に伴って旧中教審を含めた七つの審議会を整理・統合して、早ければ二月中にもスタートする。
委員は三十人で会長は互選となるが、通常は事務局が事前に調整し、事実上決定しており、鳥居氏の就任はほぼ確実とみられる。
鳥居氏は慶応大経済学部卒。同学部長を経て一九九三年に塾長に就任。日本私立大学連盟会長も務めている。
昨年十二月までは中教審副会長と大学審議会会長のポストにあり、教育政策にも明るいうえ、議論のまとめや調整役としても力を発揮してきた。町村文部科学相は、難航も予想される教育基本法の審議で、鳥居氏のこうした力に期待をかけたとみられる。
教育改革国民会議は昨年十二月の最終報告で、教育基本法について、国際化など時代の変化に合わせることや、伝統や文化、郷土、国家などの視点から見直しを求める一方で「国家至上主義的考え方になってはならない」と歯止めをかけている。
町村文部科学相は「法案に近い姿にして中教審に諮問したい」と表明している。諮問時期は今春以降となる見込みだが、与党内の調整次第ではずれ込むことも予想される。
昨年十二月まで会長を務めた根本二郎・前日経連会長は「基本法が制定された結果、十分に成果を挙げていないのはなぜか。感情的にではなく科学的に分析しないといけない」として性急な改正論議には消極的な見解を示していた。
(了)
[2001-01-19-08:05]
目次に戻る
東職ホームページに戻る