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県内企業人を講師に授業−金大、幅広い業種から20人
2000.1.5 [he-forum 1553] 北國新聞1/4
『北國新聞』2001年1月4日付
県内企業人を講師に授業−金大、幅広い業種から20人
金大は今年四月から、石川県内の企業人ら約二十人が講師を務め、豊かな経験に基づいて社会が求める人材像を学生に語る単位制の授業を始める。少子化による”大学全入時代
”を目前に控え、同大は「自らの努力で人格を形成していく学生が減った」(畑安次副学長)として、学生の質の変化に危機感を抱いており、長引く就職難を背景に、入学時から学生の就職意識を高めていく考えである。
授業は「二十一世紀を生きるためのキャリアプラン―国際化・情報化の時代における人生観の啓発」と名付けられた。教養的科目として扱われ、一―三年対象の年二回、および三、四年対象の年一回の各十五回で二単位ずつ取得できる。昨年九月下旬から教育担当の畑副学長、職業意識の育成等専門委員長の廣瀬幸雄教授、教養教育機構長の田中一郎教授らが検討、準備を進めてきた。
講師にはこれまで金大とは直接的なつながりがなかった県内の金融、工業、商社、小売業、交通など幅広い業種の重役クラスや行政関係者が招かれる予定である。講義のテーマは「社会が求める人材」「北陸の経済動向」など多岐にわたる。
八年後には、すべての大学進学希望者が国公私立大の全定員を割り込む大学全入時代が到来する上、国立大の独立行政法人化も数年後に控えている。畑副学長は「大学として良い教育を提供するだけでは十分でなくなった」と金大の教員の意識改革も図ることを狙う。
金大では地元企業と関係強化を図ることで、学生の就職を有利に運ばせる狙いもあり、世の中の変化に対応できる柔軟な学生を社会に送り出していく考えである。