横浜14大学提携へ
2000.1.4 [he-forum 1551] 神奈川新聞1/4 ☆heforum1554は同じものです。
『神奈川新聞』2001年1月4日付
横浜14大学提携へ
◆単位交換4月から実施
横浜国大、東京工業大、横浜市大、神奈川大、関東学院大、鶴見大、慶応大など横浜市内に拠点を置く全十四大学が学術・教育交流協議会を設立し、単位の相互交換などを今年四月から実施することが三日、明らかになった。国公立、私立の枠を超えて包括的な学術・教育交流、単位互換で提携するのは、東日本では初めて。今月下旬、設立総会を開き、正式調印する。少子化時代に各大学の特色を相互に補完し合って「学都・横浜」を目指す"大学連合体"として競争力を強めると共に、地域に開かれた大学改革の戦略的受け皿とする狙い。
国立大では数年後の独立行政法人化も視野に大学改革を模索している。また私大では少子化時代に入って学生数も年々減少しており、経営上の危機感もある。大学間、地域間の競争も一段と厳しくなる。こうした状況から、横浜市域に集積している大学が相互に連携し合い、各大学の魅力を高め、知的資源を地域社会に還元しようようという協議会構想で各大学とも一致した。
十四大学は一月二十六日、「横浜市内大学間学術・教育交流協議会(仮称)」設立総会を開き、単位互換協定などに正式調印する。事務局は神奈川大学に置く。
当面の目玉事業である単位互換は、本年度は八大学程度でスタート、次年度以降拡大する。各大学が事前に単位互換の対象となる科目と受け入れ人数などを協議会に登録。希望する学生は在籍大学を通じて申し込み、相手側の大学の認定を受けた後、単位互換履修生として受講する仕組みだ。単位は自校の卒業単位として認定される。原則として授業料は無料、実験や実習などの実費だけで済む。
大学側にとって、自前では偏りがちな科目や講座を他大学の特色ある科目で補完し合い魅力的なメニューを提供できるうえ、他大学の学生の受講で授業や大学が活性化することを期待する。
学生側も興味があったり、将来の職業選択に結びつくような他大学の科目や講座を履修でき、単位として認められるので、選択幅が広がるメリットがある。
また、共同事業として共通授業科目の開設、一般向け公開講座や地域企業・研究機関とのインターンシップ、コンサルタント活動なども検討課題としている。
文部省高等教育局大学課によると、全国では京都府と四国全県で国公立・私立の枠を超えた単位互換がある。特に京都では九八年三月、約三十大学に地元経済団体、自治体も加わった財団「大学コンソーシアム京都」を設立し、単位互換やインターンシップ制度などを実施している。
県内では、小田急線沿線の私立大・短大二十七校が提携した首都圏西部大学単位互換協定会がある。
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