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留学生10万人受け入れ計画、目標に届かず
2000.1.4 [he-forum 1550] 留学生10万人受け入れ計画、目標に届かず(朝日

留学生10万人受け入れ計画、目標に届かず


朝日新聞ニュース速報


 2000年に日本の大学や大学院などで学んだ留学生は約6万4000人で、21世紀までに10万人に増やすとしていた政府計画を大きく下回ったことが、文部省の統計でわかった。米国の49万人、ドイツの25万人など他先進国の水準にはるかに及ばない。同省は国費留学生を増やし、私費留学生らへの奨学金を拡充するとともに、2002年度からは海外の10カ所で年2回の留学生試験を始めるなど、計画の早期実現を目指すとしている。

 文部省の2000年5月現在の調査では、留学生の総数は6万4011人で、前年に比べて14.8%増えた。うち国費留学生は8930人、私費留学生は5万3640人、外国政府派遣が1441人。特に私費組は前年比18.0%の大幅増となった。出身国別では、中国が24.7%増えて3万2297人で半数を占め、韓国、台湾、マレーシアなどアジア諸国・地域が続いた。
 14.8%の増は過去10年で最高の伸び率だが、1983年に当時の中曽根内閣が欧米諸国に近づこうと掲げた10万人受け入れ計画を大きく下回った。
 80年代は順調に増加したが、90年代半ばに、不況で生活費を得るアルバイトの場が減少するとともに、円高で仕送りが目減りしたことなどで増加が止まったと文部省はみている。留学生の3分の2は民間宿舎やアパートに住んでおり、住宅費など物価が他国に比べて高いことも敬遠される理由のようだ。
 このため文部省は新年度、私費留学生らへの奨学金の対象を約500人増やして1万1000人にするとともに、留学生用の宿舎建設の助成を増やす。また、英語による授業を増やすなど教育内容も外国人を引きつけるよう改善を進める方針だ。
 また現在、海外では年1回2カ所で行っている留学生選考のための試験を見直し、日本語能力テストを含む総合的な試験を世界10都市で年2回開催する。新年度に試行し、2002年度から本格実施する方針だ。
[2001-01-03-22:48]

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