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<教養教育>教育の根本として定義 中教審が新時代の方向を提言
2000.12.25 [he-forum 1534] 毎日新聞12/25
<教養教育>教育の根本として定義 中教審が新時代の方向を提言
文相の諮問機関である中央教育審議会は25日、新しい時代の「教養教育」のあり方について、学ぶ意欲を育て国語力を重視しながら基礎・基本を身に付けることや、大学の学部での教養教育の重視など、基本的な考えを示した「審議のまとめ」を公表した。
まとめでは、新しい時代に求められる「教養」について、▽「知・徳・体」「知・情・意」といった概念を構成する基礎学力と、知識、国語力、社会規範意識と倫理性など▽社会とのかかわりの中で自己を位置付ける力▽日本の伝統や文化、歴史への理解、情報獲得活用力、外国語能力▽未知の事態に的確に対応する力、地球規模の視野、歴史的な視点、多元的な視点、構想力▽品性、品格――などと整理して定義した。
その上で、自立した個人としてより良い生き方を実現するため、国民すべてがこれらを身に付けることを目指すべきだと提言した。そのために、まず子供たち自らが主体的に学ぶ意欲を高め、自分と異なる考え方や文化、生き方を尊重して共に生きていく姿勢を持つことが重要だと指摘した。
具体的には、小学校段階から「読み・書き・計算」をはじめとする基礎・基本を徹底し、特にその基礎となる国語力の育成に力を入れるべきだとした。さらに、体験的な学習や読書、メディアを通じた学習を重視し、これらを考慮した大学入試を求めている。
大学では、専門分野だけでなく、言語や科学、古典など幅広く学ぶことが必要だとし、各大学が工夫を凝らして学生の知的好奇心を呼び起こし、学ぶ目的意識を高めるよう提言した。専門教育を大学院に移行させ、学部では教養を重視した教育に見直すことも盛り込んだ。 【澤 圭一郎】
[毎日新聞12月25日] ( 2000-12-25-19:01
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