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弘大が医学部全教員に任期制
2000.12.13 [he-forum 1505] 東奥日報12/13
『東奥日報』2000年12月13日付
弘大が医学部全教員に任期制
弘前大学評議会は十二日、医学部(遠藤正彦学部長)が提出していた教員任期制案を了承し、十三年四月から同学部で実施することを決定した。医学部全教員に任期を定め、任期満了時に教員が業績を自己申告し、教授会が再任の可否を決定する内容。現職教員には任期制を受け入れるかどうかの選択権を保障している。同大幹部は「導入によって教育・研究・診療の活性化につながる」と期待している。
同大によると、任期制の対象となる職種は医学部、付属病院、付属研究施設の全教員約二百五十人。任期は教授十年、助教授・講師七年、助手五年。特例を除いて再任は一回で、教授は最大二十年、助教授・講師は十四年、助手は十年で、同学部から転出しなければならない。任期終了後、民間病院に転出した場合は国家公務員でなくなる。
再任時の業績評価は、任期中の教育・研究・診療活動を基に実施。各教員が任期前に努力目標を立て、その到達度で再任の可否を教授会へ申告し、教授会が最終的に決定する。再任の可否に不満がある場合は、再審査委員会で審議される。
現在、全国の四十四国立大で任期制を実施しているが、多くが付属研究部門や大学院大学。信州大は、医学部全講座で任期制を導入しているが、教授は対象外。弘大のように全職種、全教官の任期制は極めて珍しく、同大幹部は「学部の全教員、全職種を対象にした自己申告型の任期制は全国初ではないか」と語っている。
今後、学部内で任期制に関する説明会を開催。現職教員に対しては任期制の同意書を取り付ける予定で、同意書にサインするかどうかは個人の判断に任せられている。ただ、新採用の教員は任期制同意が原則となる。
水野裕副学長は「任期制導入で人材の流動化と学部活性化につながる」と話している。