京都府立大と府立医大運営含め連携を強化
2000.12.8 [he-forum 1490] 京都新聞12/06
『京都新聞』2000年12月6日付
京都府立大と府立医大
運営含め連携を強化
京都府の荒巻禎一知事は五日、府立大と府立医科大のあり方について、今後、運営を含めて連携を強化していく方針を明らかにした。国立大学の独立行政法人化など、大学間競争が激しくなる状況を踏まえたもので、両大学の連携強化に言及したのは初めて。他府県では公立大の統合の動きが出ており、京都でも大学改革の議論が活発化しそうだ。
この日、開かれた十二月府議会の代表質問で「複数の公立大を有する府県は、統合も視野に入れた議論が進められている。府立大、府立医科大についても真剣に議論すべき」と、議員がただしたのに対し答えた。
答弁で、荒巻知事は「国立大の独立行政法人化など大学を取りまく環境が大きく変わる中、府立両大学の連携が重要な課題」とし、「両大学で広く教育、研究、運営の連携が推進されるよう努めていく」と述べた。
府立大と府立医科大は「大学の自治」の立場から、大学間の運営を含めた連携は「これまでほとんどなかった」(府文教課)という。設置者である知事も、組織や人事について言及することはなかった。
しかし、国立大の独立行政法人化が二〇〇三年度をめどに検討されている一方、今後、学問の領域を広げた学際的な教育・研究が求められ、「旧来の大学や学部では対応できない」との指摘がある。
すでに一橋、東京工業、東京医科歯科、東京外国語の国立四大学が教育・研究に向けた連合事業を発表したり、東京都の都立四大学の統合構想や兵庫県など各府県でも公立大の改革議論が強まっている。
こうした状況を背景に荒巻知事は、府がバックアップしながら府立両大学の改革を進めていく姿勢を示したとみられる。
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