戦略不足を反省、たんぱく質研究など重視 ゲノム懇談会
2000.12.6 [he-forum 1481] 戦略不足を反省、たんぱく質研究など重視 ゲノム懇談会(朝日)
戦略不足を反省、たんぱく質研究など重視 ゲノム懇談会
朝日新聞ニュース速報
ゲノム(遺伝情報全体)研究の進め方を検討してきた科学技術会議の「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」(座長=井村裕夫・前京大学長)は5日、最終会合を開き、報告書をまとめた。長期戦略と機動性に乏しく、米英に先行された点を反省し、今後は「国家戦略に基づいたプロジェクト形式の研究開発」が必要とした。緊急に取り組む分野として、たんぱく質の構造・機能解析と、生命情報科学などを挙げた。
ヒトゲノム塩基配列読み取り後の「ポストゲノム」時代を迎え、医薬開発などの国際競争が激しくなっている。報告書では、成果を産業界で生かすことが重要とし、政策立案段階から産業界を巻き込むことを求めた。たんぱく質研究は薬の開発の効率化に結びつくため、今後5年間で構造決定を集中的に実施する。生命情報科学は、遺伝子機能の解明やたんぱく質の構造決定に欠かせないと位置づけ、大学院などでの人材育成が急務としている。
現在、総理府にある科学技術会議は来年1月の省庁再編で内閣府の総合科学技術会議に改組・機能強化される。報告書は、ゲノム研究のかじ取り役を同会議が担うよう求めた。
[2000-12-05-23:01]
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