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<学力>全国の大学学長の8割が「低下」を実感 アンケート(毎日)
2000.11.25 [he-forum 1448] <学力>全国の大学学長の8割が「低下」を実感 アンケート(毎日)
毎日新聞ニュース速報
大学での授業評価拡大を求めて活動している学生のグループ「大学の授業を考える会」が、全国の大学学長にアンケートしたところ、8割が学生の学力低下を実感していることが分かった。対策として、4割以上の学長が大学で補習授業を行うことを挙げており、学生の学力低下に苦悩する大学の姿が浮き彫りになった。
同会は全国約100大学の学生350人で構成。学生が授業を評価する制度を広める活動などを行っている。アンケートは、大学教師の授業力などについて、学長の認識を聞くために行った。総合大学を中心に302校に発送し、国立34校、公立1校、私立120校の計155校の学長から回答を得た。
「自分の大学でも、学生の学力は低下しているか」の問いに、120人(77%)が「低下した」と答えた。「変わらない」は31人(20%)で、「向上した」はわずか1人だった。
低下したと答えた学長に対策を聞くと、「学内で補習授業をする」が最も多く82人。次いで「授業力のある教師を教壇に立たせる」が46人、「入試科目を増やす」が22人だった。「必修授業を増やす」「高校と連携をして、入学時の学力レベル維持に努める」という意見もあった。
また、教員の授業力について問うと「向上した」が27%、「変わらない」は63%で、低下したと回答したのは約1割。
7割の学長が「授業が魅力がないとすれば、学生と教員両方が原因」と見ている。自由意見の中には「進学率50%の現状では学生の質の低下は当然。それに対応した授業が必要」と学力低下を前提にした授業改革を訴えたり、「偏差値学力は低下しているが、感性は向上しているのではないか」と受験学力に捕らわれない見方をする学長もいた。
同会代表で早稲田大3年の西井健介さん(21)は「何が学力かという問題はあるが、大学が何らかの対策をとる必要があると認識していることが分かった。学生の立場から授業評価も含めて、大学にはさまざまな対応を求めたい」と話している。【澤 圭一郎】
[2000-11-24-11:30]