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<大学審答申>大学入試改革で問題解決の筋道を明示できず(毎日)
2000.1.23 [he-forum 1439] <大学審答申>大学入試改革で問題解決の筋道を明示できず(毎日)

<大学審答申>大学入試改革で問題解決の筋道を明示できず


毎日新聞ニュース速報

 大学審議会が22日にまとめた大学入試改革案は、1度失敗しても再挑戦できる「やり直しのきくシステム」作りの重要さを再確認した。提言自体は4月に公表した中間まとめを、ほぼそのまま踏襲した。


 しかし、センター試験の12月と1月の2回実施やリスニングテストの導入といった柱になる案では、大学・高校での負担や教育現場への影響について、問題解決の筋道を明示できず、協議機関を作ることを提言するに止まった。


 国立大学協会は、中間まとめに対して「受験生の混乱を招く」などの反対意見を提出。逆に、大学生の学力低下を懸念して、国立大受験生に5教科7科目の一律の義務付けさえ発表した。同審議会は、科目増を容認はしたが「各大学の自主的な判断で受験教科を設定することが必要」とし、入学者の受け入れ方針に応じた設定を求めている。両者は入試に対する考え方が一致していない。これでは、協議機関を作っても具体化にはほど遠いのではないか。全国高等学校長協会も、12月実施について難色を示している。


 審議会の委員の一人は「多様な入試が必要という方針に明らかに逆行している」と、国大協の姿勢を批判するが、受験関係者は「国大協が方針を示したことで、高校などは『理想論より現実の対応を』と、5教科7科目に対応したカリキュラムの見直しに取りかかろうとしている。大学審答申は色あせて見えてしまう」と話す。


 センター試験の資格試験化など理想的な案が盛られているだけに、実施に向けた具体策を早急に詰めるべきだ。 【澤 圭一郎】




[2000-11-22-21:31]




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