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卒業生の子や孫歓迎 私大中心にAO入試で特別枠増える
2000.11.9[he-forum 1396] 卒業生の子や孫歓迎 私大中心にAO入試で特別枠増える(朝日)
卒業生の子や孫歓迎 私大中心にAO入試で特別枠増える
朝日新聞ニュース速報
入試の多様化が進む中、女子大を中心に卒業生の子女向けに特別な募集を行っているケースが増えている。推薦やAO(アドミッション・オフィス)入試の1つとして、募集要項には「卒業生子女推薦」などと記載している。大半の大学が「卒業生の子女であれば、建学の精神を理解している」と強調するが、「少子化で志願者集めが難しい中、同窓会組織を通じて学生を確保できる」と話す関係者もいる。しかし、公平を原則とする日本の大学入試の建前上、卒業生の子女への特別な「配慮」は論議を呼ぶかもしれない。推薦入試は今月から本格化している。
来年度入試で初めてAO入試を導入した東京家政学院大は、出願条件の1つに「成績が中程度以上で、本学の建学の精神や教育内容を祖母、母、姉、教員など本学卒業生から聞いて理解し、本学で学ぶことを強く希望している者」という項目を設けた。卒業生の子女などを想定したものだ。10月末までに入学手続きを終えた60人中、4人が卒業生の子女だったという。
AO入試を担当した江原絢子教授は「同窓生の子女といっても必ずしも血筋を求めるのではなく、本学の教育内容をよく知っている人ということだ。親が子に、子が孫に、入学を勧めてくれるような大学を目指している」と話す。
共立女子大は4年前から、公募制や指定校推薦と並んで「卒業生子女推薦」を設けた。募集人員は家政など3学部に各5人で、対象は卒業生の子女、姉妹、孫。ただ、評定平均値など出願条件は、公募制推薦より厳しいという。
一方、同志社女子大は数十年前から、推薦入試に同窓生子女枠を設けているという「老舗(しにせ)」。両親か祖父母のいずれかが系列校を卒業していることなどが条件。現代社会学部で20人、生活科学部で13人などを募集する。
同大の高本進・入学課長は「この制度で入った学生には、建学の精神を引き継いでいくコア(核)の部分を担ってもらう」と強調する。
大妻女子大、武蔵野女子大、甲南女子大、仙台大なども、AOや推薦入試に「同窓生子女」を条件とする募集をしている。
かつて子女枠は「縁故入学」として問題視された。しかし、少子化によって大学が入りやすくなるにつれて抵抗感が薄れてきたうえ、入試の多様化が進んだことも子女枠を取り入れる大学の増加の背景にある。
[2000-11-08-15:35]