ac-net 設立の御相談
2000.10.22 [reform:03210] ac-net 設立の御相談
reform 会員の皆様
北大の辻下です。
7月頃より、大学に籍を置くものとして独立行政法人化問題について何ができるかを、色々な方と個人的に議論をしてきました。それをふまえて、新しいネットワークの設立を検討しています。 reform会員の方々の御意見を伺いたいと思います。
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目次:【背景となる私見】【提案内容】【申しあわせ(案)】【お願い】
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【背景となる私見】
(1)独立行政法人化は、大学本来の使命−−人類の知をあらゆる方向に伸ばし、学生の知をあらゆる方向に伸ばす−−を損なうと私は判断する。同様に判断する者は、それぞれにとって無理のない方法で日本社会の諸片に気長に働きかけてほしい。
(2)しかし、日本の大学が「普遍的な知と教えの場」としての機能を失いつつあることは否めない。原因は複合しているが、詮ずるところ、「普遍的な知と教えの場」としての機能を大学に期待する声が日本社会にはほとんどないことに真の原因がある。が、それは結果でもある。この窮状は、普遍的な知と教えの活動が有志の手で地道に進められることなしには解決されないが、普遍的な知と教えの活動の場は、日本の大学において今後長期間にわたって急速に縮小されていくことは−−独立行政法人化しようがしまいが−−避けられない。
(3)したがって、以下のようなビジョンが必要である:有志による知と教えの多様な個人的活動が相乗効果により大きなムーブメントになり、日本社会と直接的な無数の個別的接点を保ちながら進展し、教育・学術に関して日本社会の全面的信用を得るに至り、政府からの教育・学術の独立を非政治的に樹立し、普遍的な知と教えの場としての大学を日本社会に確立する、というビジョンである。
(4)このようなムーブメントの推進力は、インターネットにより実現したコミュニケーション手段の機動性・精密性・親密性そして社会性により無尽蔵に生じるであろう。
【提案内容】
上記ビジョンの下で、教育・学術社会の有志を中心とするネットワークを、次のような申しあわせにより、任意団体として発足させてはどうか、と考えています。
【申しあわせ(案 Ver 0.8)】
1.名称:(仮称)アカデミア e-ネットワーク (ac-net)
2.目的:日本社会において
(1)自由な学問研究・教育活動の場を維持・拡大する。
(2)社会全体に対する使命感に基づく学術・教育活動を強化する。
(3)学術・教育活動に対する社会全体の信頼と支持を築く。
3.活動:
(1)上記目的のための、会員・非会員による、個人的諸活動を支援する。
(2)インターネットを利用して広報活動・情報交換等を行なう。
4.会員の資格と会員の活動
上記目的の全部または一部に賛同する個人または団体は会員になることができる。
会員は可能な範囲で
(1)独自の判断にしたがって上記目的のために活動を展開する。
(2)他の会員や非会員に、上記目的に効果的な活動等を提案する。
(3)上記目的のための活動の助けとなる活動を行なう。
(4)上記目的のための活動時には、会員であることを言明する。
5.運営:インターネット上の議論・意見を踏まえて世話人の責任で進める。
6.財政等(未定)
7.連絡先等(未定)
【お願い】
ac-net の設立に賛同される方は辻下までご一報ください。申しあわせ事項等についてお気づきの点や提言等があればお知らせください(名称も含め)。また、設立の呼びかけ人に加わって頂ける場合にはその旨もお知らせください。
なお、ac-net 会員の活動の例として、別便で、行動の呼びかけをお送りしますので、参考にしてください。
辻下 徹
北海道大学大学院理学研究科数学専攻
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
TEL and FAX 011-706-3823
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